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いまだからこそ政治に考えてほしいこと――時代に即した政党作りを

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 衆議院の解散がいつになるか、選挙が行われた場合、政界はどうなるのか(注1)、そして首相が誰になるのかなど多くの問題が、いまの政治に関して語られている。そして、そのような多くの問題に絡んで政党間の駆け引きが活発になっているが、そのことがまた政治の混迷にさらに拍車をかけている。

 だが、そこで語られていることや政治の動きは、どう考えてみても、政権をとるための議員の数をどう確保するかという域を超えているようには見えない。

 民主制のもとでは連立も含む何らかの形で国会議員の過半数以上を得て政権を獲得しない限り、自分の理想や政策を実現できないのは事実だ。だから、その数合わせは全く無意味だとは思わない。

 だが、この10年、否20年における日本の政治の右往左往や混迷を観察し、また若干なりとも現実の政治に近いところにいた経験を有する者からすれば、現在の政治の問題は、政権与党を交代したり、首相を代えるだけでは解決しないと考えられる。

 今日の政治の問題は、従来の日本という国の体制と民主主義との間の整合性がとれていないことにあるのだと思う。

 日本は行政中心に国を動かし、運営してきた。戦後、「民主主義」が導入された後も、その国家運営の体制は大きく変更されずに、今日に至っているのだ。その体制が時代や民の要請に合わず、齟齬が生まれているのだ。それが現状だ。

 その状況に対応するには、政治の人や組織の入れ替えを超えて、行政組織やそのセクター、公的活動に関わる組織やセクター、企業を含めた民間組織・セクターなどを含めた社会全体のガバナンス(ソーシャル・ガバナンス)をどうするかを考える必要がある。

 その全体観を踏まえた上で、現在の政局で、少なくも行政との関係性の中で、政治、より具体的には立法をどう強化していくかを考えていくことが必要だ。筆者は従来あるような行政叩きや行政を弱めるべきだという議論には組みしない。それよりもむしろ、行政を活用しあるいはコントロールしながら、政策形成や政権運営ができるような政治や国会の仕組み作りを考えていくべきだ。

 そのためには、次のようないくつかの方策が考えられる。

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筆者

鈴木崇弘

鈴木崇弘(すずき・たかひろ) 城西国際大学客員教授(政治学)

城西国際大学大学院国際アドミニストレーション研究科客員教授。1954年生まれ。東京大学法学部卒。マラヤ大学、イースト・ウエスト・センターやハワイ大学大学院等に留学。東京財団の設立に関わり、同財団研究事業部長、大阪大学特任教授、自民党の政策研究機関「シンクタンク2005・日本」の設立に関わり、同機関理事・事務局長などを経て現職。中央大学大学院公共政策研究科客員教授。著書に『日本に「民主主義」を起業する――自伝的シンクタンク論』『シチズン・リテラシー』『僕らの社会のつくり方――10代から見る憲法』など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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