メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

第二次安倍政権をレビューする――高速道路睡眠現象?

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 第二次安倍政権は、2012年12月26日に成立した。それから約1年2カ月が経った。本記事では、同政権のこれまでの動きをレビューし、今後の可能性を考えていくこととしたい。

 表「第二次安倍政権成立後の動きと出来事等」は、政権の動きとその環境や状況などをわかりやすくまとめたものである。この表をもとに考えていこう。

拡大
 安倍政権は、アベノミクスという経済政策を前面に出し、大胆な金融政策と機動的な財政出動によって景気を好転させ、日本経済を活性化させてきた。日本経済が長らく低迷してきたことを考えると、この結果は評価されるべきものだと思う。このことからも、同政権は、図「安倍内角の支持率推移」に示されているように、高い支持を獲得、維持している。

拡大
 外交に関しても、一部を除くと、エネルギーや資源の確保、原発の輸出等、日本経済の活性化と拡大をにらんだ活動が多い(注1)。

 このように安倍政権は、まず第1点目の特徴として、国内および外交政策の全体として、経済政策を重視し、景気を浮揚させ、国民からの支持を維持しているということがわかる。

 第2点目の特徴としては、国内外における国家の機能や管理の傾向が強いように感じられることである。

 国内的には、憲法改正、特定秘密保護法、国家安全保障会議(日本版NSC)などに表れている。また対外的にも、対米、対中、対韓などに関して、外交の独自性や強い国家という側面が強化されているといえよう。特にこの点を、表の「伏線」に記載された安倍首相の側近や首相自身の言動と見比べて、考えていく必要があろう。

 第3点目としては、好調な経済を創り出した結果、得られた国民の強い支持を活かして、安倍首相の望む政策実現のために政策におけるウエイトを変化させていることである。

 2013年前半は経済政策一辺倒であったが、その成果が表れ、国民からの支持がある程度の水準を維持できることが判明した10月の消費税増税表明頃以降(注2)、国家の機能強化や政治制度の仕組みづくりなど、安倍首相が第一次安倍政権時で実現できなかったことを目指しているようだ。

 わかりやすくいえば、13年の前半は安定政権の基盤づくりを行い、後半はその基盤を活かして、別の方面の政策を実現するようにしており、ある意味かなり戦略的な対応を取っているといえる。

 第4番目の特徴として、 ・・・ログインして読む
(残り:約1584文字/本文:約2568文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

鈴木崇弘

鈴木崇弘(すずき・たかひろ) 城西国際大学客員教授(政治学)

城西国際大学大学院国際アドミニストレーション研究科客員教授。1954年生まれ。東京大学法学部卒。マラヤ大学、イースト・ウエスト・センターやハワイ大学大学院等に留学。東京財団の設立に関わり、同財団研究事業部長、大阪大学特任教授、自民党の政策研究機関「シンクタンク2005・日本」の設立に関わり、同機関理事・事務局長などを経て現職。中央大学大学院公共政策研究科客員教授。著書に『日本に「民主主義」を起業する――自伝的シンクタンク論』『シチズン・リテラシー』『僕らの社会のつくり方――10代から見る憲法』など。

鈴木崇弘の記事

もっと見る