2014年03月06日
第二次安倍政権は、2012年12月26日に成立した。それから約1年2カ月が経った。本記事では、同政権のこれまでの動きをレビューし、今後の可能性を考えていくこととしたい。
表「第二次安倍政権成立後の動きと出来事等」は、政権の動きとその環境や状況などをわかりやすくまとめたものである。この表をもとに考えていこう。
このように安倍政権は、まず第1点目の特徴として、国内および外交政策の全体として、経済政策を重視し、景気を浮揚させ、国民からの支持を維持しているということがわかる。
第2点目の特徴としては、国内外における国家の機能や管理の傾向が強いように感じられることである。
国内的には、憲法改正、特定秘密保護法、国家安全保障会議(日本版NSC)などに表れている。また対外的にも、対米、対中、対韓などに関して、外交の独自性や強い国家という側面が強化されているといえよう。特にこの点を、表の「伏線」に記載された安倍首相の側近や首相自身の言動と見比べて、考えていく必要があろう。
第3点目としては、好調な経済を創り出した結果、得られた国民の強い支持を活かして、安倍首相の望む政策実現のために政策におけるウエイトを変化させていることである。
2013年前半は経済政策一辺倒であったが、その成果が表れ、国民からの支持がある程度の水準を維持できることが判明した10月の消費税増税表明頃以降(注2)、国家の機能強化や政治制度の仕組みづくりなど、安倍首相が第一次安倍政権時で実現できなかったことを目指しているようだ。
わかりやすくいえば、13年の前半は安定政権の基盤づくりを行い、後半はその基盤を活かして、別の方面の政策を実現するようにしており、ある意味かなり戦略的な対応を取っているといえる。
第4番目の特徴として、
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