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国連加盟は憲法違反である

清谷信一 軍事ジャーナリスト

 「平和憲法」を持つ日本は、本当は国連に加盟できない。

 昨今、集団的自衛権の憲法解釈を巡って、国会の内外で論戦が繰り広げられているが、もっと本質的なことがあるのではないだろうか。日本国憲法を素直に読めば、我が国は国連には加盟できないのだ。にもかかわらず、我が国は国連に加盟し、国連を中心とした外交を行っている。これが何故問題にならないのか不思議だ。

 日本国憲法は紛争の解決に武力を用いることを禁じているが、国連憲章は禁じていない。国連憲章第42条には、

 「安全保障理事会は、第41条(注:非軍事的措置)に定める措置では不十分であろうと認め、又は不十分なことが判明したと認めるときは、国際の平和及び安全の維持又は回復に必要な空軍、海軍又は陸軍の行動をとることができる。この行動は、国際連合加盟国の空軍、海軍又は陸軍による示威、封鎖その他の行動を含むことができる」

 と、ある。更に、以下のような条文もある。

第45条
 「国際連合が緊急の軍事措置をとることができるようにするために、加盟国は、合同の国際的強制行動のため国内空軍割当部隊を直ちに利用に供することができるように保持しなければならない。これらの割当部隊の数量及び出動準備程度並びにその合同行動の計画は、第43条(注:特別協定)に掲げる一又は二以上の特別協定の定める範囲内で、軍事参謀委員会の援助を得て安全保障理事会が決定する」

第46条
 「兵力の使用計画は、軍事参謀委員会の援助を得て安全保障理事会が作成する」

第47条
 「1 国際の平和及び安全の維持のための安全保障理事会の軍事的要求、理事会の自由に任された兵力の使用及び指揮、軍備規制並びに可能な軍備縮小に関するすべての問題について理事会に助言及び援助を与えるために、軍事参謀委員会を設ける。
2 軍事参謀委員会は、安全保障理事会の常任理事国の参謀総長又はその代表者で構成する。この委員会に常任委員として代表されていない国際連合加盟国は、委員会の責任の有効な遂行のため委員会の事業へのその国の参加が必要であるときは、委員会によってこれと提携するように勧誘されなければならない。(太字筆者)
3 軍事参謀委員会は、安全保障理事会の下で、理事会の自由に任された兵力の戦略的指導について責任を負う。この兵力の指揮に関する問題は、後に解決する。
4 軍事参謀委員会は、安全保障理事会の許可を得て、且つ、適当な地域的機関と協議した後に、地域的小委員会を設けることができる」

 これを読めば国連は戦争や軍事力を否定、あるいは放棄していないことは明白である。

 そもそも国連は第二次大戦の戦勝国グループであり、United Nationsは「国際連合」ではなく「連合国」とも訳すことができる組織である。そのコンセプトは「悪い奴は袋叩きにする」である。

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筆者

清谷信一

清谷信一(きよたに・しんいち) 軍事ジャーナリスト

軍事ジャーナリスト、作家。1962年生まれ。東海大学工学部卒業。03~08年まで英国の軍事誌Jane's Defence Weekly日本特派員。香港を拠点とするカナダの民間軍事研究機関、Kanwa Informtion Center上級顧問。日本ペンクラブ会員。著書に『専守防衛─日本を支配する幻想』『防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備』『自衛隊、そして日本の非常識』『ル・オタク フランスおたく物語』、共著に『軍事を知らずして平和を語るな』『アメリカの落日―「戦争と正義」の正体』『すぐわかる国防学』など。最新刊に『国防の死角――わが国は「有事」を想定しているか』。

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