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米海兵隊そっくり、日本版「海兵隊」の猛訓練をみる

谷田邦一 ジャーナリスト、シンクタンク研究員

 ウエットスーツやフィンを身に着け、高速ボートに乗って完全武装で敵地に潜入する――。

海上作戦時の西普連の隊員海上作戦時の西普連の隊員=撮影・筆者
 まるでアクション映画のひとコマのようだが、陸上自衛隊は現在、他国による離島への上陸侵攻を防ぐために、専門の水陸両用部隊の養成を急ピッチで進めている。その訓練の一端が7月中旬、報道陣に公開された。

 2002年に発足した「西部方面普通科連隊」(約700人)。略して西普連(せいふれん)。無数の小島が点在する西海国立公園に近い相浦駐屯地(長崎県佐世保市)が拠点だ。陸自で唯一、水陸両用作戦能力をもつ特殊部隊として知られる。

 公開されたのは「水陸両用基本訓練課程」(5週間)を受ける18~48歳の隊員約80人への訓練。

 駐屯地内にある浅い入江を使い、8人乗りの特殊なエンジン付きゴムボートで発進や停船を繰り返した。また大型の輸送艦からボートを搬出入するための要領や、ヘリコプターから水中に落下したりする技能などの指導を受けていた。

 「ここでは米海兵隊から学んだ『ボートマンシップ』を植え付ける。海からの上陸は難しく、失敗したらおぼれて死ぬ。

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