2015年01月19日
一つの問題をめぐり、人々の意見が真っ二つに分かれるのは韓国だけじゃないだろう。本当は真っ二つではなく「どっちの気持ちもわかる真ん中の私」も多いのだけど、そんなサイレントマジョリティーよりも、大きな声の少数者が目立つのが昨今の特徴だ。そのせいで、社会のいたるところが分裂し、喧嘩ばかりしているように見える。
これまで書いてきたようセウォル号事故に関しても、当初の衝撃と悲しみが一段落した頃から、「犠牲者遺族」をめぐっての「対立」が顕在化してきた。
「子供達を亡くした気の毒な遺族に、国は十分な保障をするべきだ」
「セウォル号事故以外でも、手抜き工事やずさんな管理の犠牲になった人々はいるでしょう。彼らだけを特別扱いにするのはおかしいと思うのですよ」
セウォル号特別法制定に批判的だった人々の多くは、「それが公平かどうか」を問題にしていた。
今や民主主義の国々に共通のテーマだ。
ところが、その静かな疑問よりも、「特別法を推進している連中はみんなパルゲンイ(赤という意味の韓国語)。背後には北朝鮮がいる」という
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