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民主党と岡田克也新代表は国民と向き合え

対自民党や野党対応より大事なことは?

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 1月18日、民主党の代表選があり、岡田克也氏が新代表に選ばれた。選挙自体は地上波で放映されなかった(もちろんニュースでは報道されたが)。

 インターネットではライブ放送がされていたが、視聴者数は最大でも6000名程度であった。新代表の記者会見も、視聴者数は数百名程度。国民の関心は今一つであった。

岡田拡大岡田克也新代表は、民主党の正念場にどう立ち向かうか
 国民の関心はこのように盛り上がっていないが、筆者は民主党の代表選にはかなり関心があった。それはなぜか。

 筆者は、自民党系のシンクタンクをつくり活動に関わり、それを運営していた経験もある。その意味では、民主党の代表が誰でもどうでもいいといえなくもない。

 だが現在の政治状況は、国会の議席数では自民党が圧倒的に強く、一強多弱状態。2014年12月の総選挙でも、自民党は議席を若干減らしたが、基本的に国会での多数を維持した。これにより、基本的には自民党は公明党との連立で圧倒的多数を誇り、最長約4年間衆議院での選挙はない状態だ。

 また参議院でも、与党で3分の2は占めてはいないものの多数を占め、2年半ぐらい選挙はない。

 このような中、野党は議席的に圧倒的に少なく、まとまりもない状態で、政治的な存在感は極めて希薄だ。これに対して、自民党を中心とする与党は圧倒的に強く、極端な言い方をすれば(そうはしないと期待したいが)、政治的にも政策的にも自分たちのやりたいようにやれる状態にある。

 このような状態は、政治的にも、また自民党にとっても必ずしも良いことではない。政治や政策は、競争や切磋琢磨があってこそ、より良いものになるからだ。

 そのことは、自民党にも当てはまる。自民党は、野党や党内勢力とのしのぎを削る攻防があったからこそ、智慧を磨き工夫をし、戦後何十年にもわたって政権を維持できたのだ。

 また歴史をみても、政治的競争がない独裁は、短期的にはたとえうまくいったとしても、中長期的には独善と腐敗となり、最終的には政治的に機能不全に陥り、破綻してしまうことがわかる。

 こう考えていくと、日本の政治では野党、特に第一党である民主党に頑張っていただかないと困るのだ。その意味で、政治が低迷する中、政権を失った民主党が誰をトップに選び、起死回生を図ることができるかに注目していた。

 だが、今回の民主党の代表選はかなり残念なものであった。それはなぜか。 ・・・ログインして読む
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筆者

鈴木崇弘

鈴木崇弘(すずき・たかひろ) 城西国際大学客員教授(政治学)

城西国際大学大学院国際アドミニストレーション研究科客員教授。1954年生まれ。東京大学法学部卒。マラヤ大学、イースト・ウエスト・センターやハワイ大学大学院等に留学。東京財団の設立に関わり、同財団研究事業部長、大阪大学特任教授、自民党の政策研究機関「シンクタンク2005・日本」の設立に関わり、同機関理事・事務局長などを経て現職。中央大学大学院公共政策研究科客員教授。著書に『日本に「民主主義」を起業する――自伝的シンクタンク論』『シチズン・リテラシー』『僕らの社会のつくり方――10代から見る憲法』など。

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