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銀座に農業の拠点!?  

新たに誕生した「サードプレイス」

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 面白い場がまた誕生した。「銀座ファーマーズラボ」である。先日そのオープニングイベントがあったので参加してきた。

 先の拙記事(「次々に生まれる新しい『コトづくり』コミュニティと『場』」)でも書いたように、新しい交流や活動の場がさまざまな形で生まれている。その流れは、最近シェアオフィスやシェアハウスなどがさまざまな形でできていることにも連動している。

 筆者は現在、PHP総研で「新しい働き方」に関する研究プロジェクトに関わっている。その研究をしていて感じることがある。

 日本で仕事をするということは、「就職」というよりもむしろ「就社」であるといわれる。これまでは極論すると会社や組織に従属する形で仕事をするというか、個人が組織の枠の中だけで完結的に仕事をすることがほとんどだった。

銀座ファーマーズラボ「銀座ファーマーズラボ」のウエブサイトから
 だが、今後の「新しい働き方」は個々人がよりセルフマネジメントしながら、会社や組織を超えた外部のネットワークを活かし、オフィスの内外に関わらず仕事をする方向にいくであろう。

 このような働き方をすると、実際にICT(情報通信技術)を活用していけば、時間や物理的な空間を超える仕事やライフスタイルが可能になる。そうであればこそ、オフィスでも自宅でもない「場」で、さまざまな分野や組織の人材とコミュニケートすることができ、関わる場所がますます必要になる。

 それは、アメリカの都市生活学者のレイ・オーデンバーグが自著『The Great Good Place』の中で提唱した「心のよりどころとして集う場所」としての「サードプレイス」である。

 話がややそれたので、元に戻そう。

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