小型ドローンが頭上から落ちてくる時代?
2015年03月28日
航空撮影や物資運搬などの民間分野で導入が進む小型無人機(ドローン)。コスト安と利便性が受けて、その人気と用途は広がる一方だ。
ところが、半世紀の長きにわたって巨額の税金を投じ、無人機開発に取り組んできた防衛省・自衛隊の実用化がうまくいっていない。一体なぜなのだろう。
米ボーイング社が全額出資する子会社が開発した「スキャン・イーグル」を使い、陸自の開発実験団と西部方面隊の隊員たちが大分県の日出生台(ひじうだい)演習場で空撮などの試験飛行を重ねていた。
天候は良好。強い風が吹いていたわけでもない。ところが突然、高度100メートル前後を飛行中にエンジンが停止した。
担当者は通常の着陸地点まで飛行できないと判断し、手動に切り替えて演習場内で緊急着陸を試みた。
スキャン・イーグルにはもともと車輪がない。そのため胴体着陸となり、翼や胴体、搭載したカメラが大破した。同機は着陸の際、翼に付いたフックを地上に設置されたワイヤに引っかけて回収する仕組みだが、その地点まで飛ぶ余力がなかったとみられる。
演習場内だったからよかったものの、これが市街地だったら緊急着陸場所が確保できず通行人などを巻き込む大事故につながっていた可能性がある。原因は今もよくわかっていない。
あろうことか、この日は陸上自衛隊トップの岩田清文・陸上幕僚長が演習を視察するため現場に居合わせた。
スキャンイーグルはその目の前で不時着したという。「陸幕長
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