2015年04月27日
アフリカ沖の島に日本国憲法9条の記念碑がある。
世界地図を広げてみよう。日本列島の南部に沖縄島を中心とした琉球諸島が連なる。沖縄を指さして、そのまま指を左、つまり西方向に動かしアフリカを越えて大西洋に出たところにカナリア諸島がある。7つの島から成るスペインの領土の島々だ。
今も一帯で海底火山が噴き上がる火山の群島である。富士山と同じくらいの標高3716メートルの山を抱える島もある。
ローマ帝国時代に遠征軍が攻め入ると、島は野犬だらけだった。当時のラテン語で「犬(カン)の地(アリア)」から、カナリアという名がついた。この島で発見された可愛い小鳥に付けられた名がカナリアである。
中心の島はグラン・カナリア島で、東京都ほどの大きさだ。成田空港からスペインの首都マドリードに飛び、飛行機を国内線に乗り換えて、この島の空港に降り立った。この島のテルデ市に「日本国憲法9条」の記念碑があるという。半信半疑で飛んできた。
暖かい。なにせ緯度が沖縄とほぼ同じだ。州都ラス・パルマス市までバスに乗った。港にはヨットが並び、通りに面したレストランではバイオリンを手に楽士が演奏する。地中海の港町を思わせる風景だ。
街並みはスペイン南部のセビリアに似て石畳が敷かれ、白壁に中庭を持った建物が並ぶ。中心部の広場に面して16世紀の大聖堂がそびえる。
目指すのはテルデ市だ。テルデ市行きの高速バスに乗った。わずか15キロだ。
30分もしないうちに終点に着いた。テルデ市はこの島で2番目に大きな市だが、人口は15万人ほどでしかない。
通行人に「日本の憲法の記念碑があるというが、知りませんか」と聞くと、停留所から歩いて数分のところに高校があり、その向こう側に三角形をした広場があって、その中に記念碑があるという。
広場に着いて驚いた。広場の名は
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