蔡英文政権は対中関係を緊張させない
2016年01月26日
台湾の総統選挙と立法院選挙は1月16日に投開票され、最大野党の民進党がいずれも圧勝した。
民進党はその独立志向が中国などから警戒されてきた。
現在の国民党政権は対中関係改善に熱心で、馬英九総統は2015年11月に中国の習近平国家主席との会談を実現させた。
だから、民進党政権になれば中国との関係が悪化するという懸念が少なくない。
だが、私は議会も制する安定した蔡英文政権は対中関係をいたずらに緊張させず、台湾住民のための台湾づくりといえる「建国運動」を地道に進めると思う。
「建国運動」は、民主活動家の鄭南榕氏が1988年8月に主宰する週刊誌「自由時代」で提唱したものだ。戒厳令が解かれた翌年のことで、台湾の民主化は始まったばかりだった。
鄭氏は1947年、中国大陸出身の父と台湾生まれの母との間に台北で誕生した。
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