2016年05月20日
キューバが世界に誇るものが二つある。教育と医療を無料にしたことだ。誰でも幼稚園から大学院の博士課程まで無料で教育を受けられる。病気になったら無料で診察してもらえるし、心臓移植の手術でさえただだ。
それこそキューバ革命が求めたものだった。革命前は金持ちしか教育や医療は受けられなかった。貧しい人々は学校に通えず、病気になっても病院に行けなかった。それが様変わりした。発展途上国にもかかわらず経済大国の日本や米国でさえできなかったことを実現した。
首都には大きな学校がいくつもあり、下校時は制服姿の生徒たちが町に目立つ。
教室は二つだけ。キューバ革命の英雄の名をとったカミロ・シエンフエゴス小学校だ。
女性のマイデ校長が1年生から4年生を教え、もう一人の先生が5、6年生をみる。二人で15人の子どもたちを教える。
教室にはテレビ画面や地球儀があるが、黒板は古くて板が擦り切れている。新調するカネがないようだ。
キューバの小学校は6年、中学は3年、高校は3年で、日本と同じだ。ただし大学は5年制で医学校は6年だ。革命前には大学は3校だけだったが、今は60校ある。大学生の数は50万人に及ぶ。
就学前の5歳から1年間は小学校で学ぶための基本的な能力を育てる幼稚園に通う。鉛筆の持ち方や丸を描く方法など教わるのだ。スペイン語独特のRの発音ができない子はここで言えるように訓練される。
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