2017年07月18日
7月4日(火) 局で定例会議のあと、「週刊現代」のコラム「ジャーナリストの眼」で都知事選挙の結果について書く。今週のネタは今のところ、都議選自民大敗の意味を考えることになるのだろうが、何にフォーカスするのかが皆それぞれバラバラなので、そういう時こそ本当はディスカッションが必要なのだが。自民敗北に対しての視聴者の関心は高い。投票日当夜に組まれた開票特別番組は、NHKやフジ、テレビ東京ともに非常に多くの人にみられた。
秋葉原の安倍首相演説の会場に居合わせた政治学者・白井聡さんに現場の状況などを電話でうかがった。「安倍辞めろ」をコールしていた人々は、組織的な呼びかけで集まったのではなく、むしろSNSなどを通じて自然発生的に集まってきた人々が多かったとの印象だという。
午後3時からCSのTBSニュースバード「ニュースの視点」で、今年上半期の映画を振り返る特集を収録する。宮内鎮雄さんという超映画通がお相手なので、こちらは遠慮なく胸を借りられる。宮内さんの上半期ベスト3は、(1)『残像』(2)『アシュラ』(3)『武曲 MUKOKU』、『未来よ こんにちは』。僕は、(1)『わたしは、ダニエル・ブレイク』(2)『残像』(3)『人生フルーツ』。
収録の最中に、北朝鮮の国営テレビが「特別重大発表」を行うという情報が入ってきて、CSでも特別対応をとるというので収録時間が短縮されてしまった。それで、途中の予告編などVTR部分はすべてカットされトークだけの収録となる。まいったなあ。その北朝鮮の「特別重大発表」は、我が国はICBMの打ち上げに成功したのだ、という内容だった。満面喜びを表現した北朝鮮の国営テレビのアナウンサーがそのことを告げていた。
夜、中目黒のロシア料理でM。1992年のモスクワ動乱についての話で盛り上がる。
7月5日(水) 朝、スポーツクラブに行き、がしがし泳ぐ。これがいけなかった。右腕の筋肉に激痛が走った。まいった。
毎日新聞の「週刊テレビ評」の原稿。秋葉原の首相街頭演説をめぐって。秋葉原演説会場で何が起きていたのか。当日の映像素材を精査してみた。「安倍辞めろ」コールがあまりにも高まってきて慌てた自民党は、自民党青年局という青色の旗をまるで目隠しのようにその「安倍辞めろコール」の大集団の前に立てた。それがかえって火に油を注ぐようになって、「帰れ」コールや「辞めろ」コールを倍加させていった。みると若い人たちが結構多かった。自民党の街宣車の上には7人が立っていた。向かって左から、その選挙区の中村あや候補、少し後方に石原伸晃衆院議員、安倍晋三首相、そのすぐ後方にSP、そして中山恭子参院議員、SPの表情が引きつっていた。特に首相の後方真横のSPは、「辞めろ」コールが延々と続く中で苦虫を潰したような表情だった。それとは対照的に丸川珠代参院議員はスマイルが顔に貼り付いていた。16時57分頃から「帰れ」コールが一段と激しさを増した。そして首相が演説を始めると17時00分50秒頃から「安倍辞めろ」コールがそれに加わってきた。17時02分50秒頃がピークに達していた。すると首相はもはや堪忍袋の緒が切れたように17時03分40秒頃に「こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかないんです」と声を張り上げていた。ところがそれが逆に怒りを倍加させたようになって、17時04分36秒頃には「安倍辞めろ」コール一色になった。これで、しばらくの間は首相は街頭演説にはたてなくなったのではないか。これはある意味で歴史的な出来事だ。「秋葉原の変」とでもいうか。そういうことに気づかない記者はもう終わっている。
19時から社内勉強会。と言っても今回は通知がうまくゆかず、参加者2名。チューリップテレビの富山市議会議員政務活動費不正受給の調査報道についてとりあげて、同局の砂沢智史記者に電話で聞いた。チューリップテレビは今年のテレビ報道関係の賞を総なめにした感があるが、砂沢記者はどこまでも謙虚だ。腕が痛くて早めに帰宅。
7月6日(木) 「クレスコ」の原稿。香港返還20年と愛国教育について書く。あした田中角栄氏の元秘書・榎本敏夫氏の告別式があるがカメラを出すべきかどうか。悩んだ末にやめた。神奈川県相模原市の津久井やまゆり園の内部が報道陣に公開されているではないか。何とか現場を見たいと思っていたのだが、叶わなかったか。結局何もかもやはり自分でちゃんとやらなければ、結果はもたらされないのだ。
夜、こちらの方はちゃんと自分でやったので、約束通り、前川喜平氏へのインタビューが実現した。氏は夜間中学のボランティア教師を終えられてから約束の場所に現れたので、夜遅く午後9時半からになってしまった。10日には国会での参考人招致が控えていて時間がないなかで、よく応じていただいたと思う。感謝。前川氏と会って
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