2018年01月22日
夕刻、到着。何もない荒野に聳え立つ高級ホテルだ。一体こんな所に誰が泊まるのだろうか。案の定、ガラガラだった。と言うことは料金が安くなっているはずだ。とにかく部屋に入ってベッドに大の字になって横になる。車の移動ばかりで足腰がまいっている。夕刻、ガラガラのホテルのガラガラのレストランで、N氏、S氏と3人で飯を食う。明らかに客の数より従業員の数の方が多いぞ。何だか落ち着かない。建物が金ぴかすぎるので。酒はここでは禁物。地方はイスタンブールとは違うのだ。部屋に戻って、東京から持参した本を読み始める。もっと早く読んでおくべき本だった。勇気をもらう。
1月3日(水) 昼過ぎにシズレーのホテルをチェックアウト。シルナック空港へと向かう。ローカル空港だが、国境近くの空港ということもあってか、警備がとても厳しい。所持品検査とボディチェックが、空港入り口と、搭乗前の計2回あるのだ。そこで何と言うか文字通りの「ハプニング」があった。
僕は、海外の戦地取材では、履き慣れて体に馴染んでいる太めのジーンズを履くことにしている。今の流行りの体の線がぴったり出るようなタイツみたいな細身のジーパンは実際に動きにくくて窮屈で好きではないのだが、いかんせん、今はそういうジーパンしか売っていないのだ。今回はもちろん履き慣れた太目ジーパンを履きとおしたのだが、最初の空港入り口のボディチェックの時に、係官から靴を脱げ、上着を脱げ、ベルトを外せ、と言われた通りに従って、最後に両手をあげろと言われてそうしたら、ジーパンが緩いので、何と係官(3名いてうち女性がひとり)の面前、さらに混雑する大勢の乗客たちの公衆の面前で、ズボンが重力の法則に従って、ずり落ちたのだった。あちゃあ! 当日はBVDの黒いブリーフを下に履いていたが、それが丸出しになった。はっずかしい! こんなことは初めてだ。みると係官たちが
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