2018年05月08日
4月24日(火) 午前中「報道特集」の定例会議。やれやれ。途中退席。午後2時からテレビ朝日の社長の定例会見。テレ朝は財務事務次官のセクハラ問題で抗議文を送付していることから、社長が何を言うかに関心が集まり、とても多くの報道陣が詰めかけていた。なぜか動画の撮影は許されなかった。この記者会見は、NHK内にある「放送記者会」という記者クラブの主催ということになっているが、民放の記者はその記者クラブには加盟していない。それで加盟社以外は「オブザーバー参加」という資格で記者会見への参加が認められてきたという実情がある。記憶に新しいところでは、NHKの籾井勝人会長の就任会見の時は、民放も含めて大勢の記者たちが押し寄せた。動画の撮影も許可された(当たり前だろう、「放送」記者会なんだから)。そこで籾井氏は問題発言を連発した。
さて、テレ朝の会見が始まると、司会の広報局長が「定例の記者会見部分とセクハラ問題に関する会見及び質疑は分けて実施したい」と言った。すでに記者クラブの幹事社との打ち合わせでそうすることが決まっていたようだった。そしてセクハラ問題の質疑に移るや、東京新聞の望月衣塑子記者が猛然と口火を切って質問を発し始めたので、内心「しめしめ」と思って挙手した。僕は望月さんもてっきりオブザーバー参加だとばかり思っていたので。この種の記者会見は、現場の空気で柔軟に運営されてきたことが多いのだ。
挙手すると幹事社の人が僕をあててくれた。それで僕は社名と氏名を名乗って次のように質問した。「角南(源五)社長も篠塚(浩)報道局長も報道記者を経験されてきて、今も報道を含む仕事をなさっているということを踏まえてお聞きする。上司の人が上にあげなかったのはまずかったというようにおっしゃっていたが、あがっていたならば、この事案は当然報道すべきことだったと思われますか?」。すると、司会の広報局長が「今日の会見は、NHK記者会に来ている人に来てもらっておりまして、民放の方々は参加していません。事実関係の確認ということでオブザーバーで来ていただいているので、質問の方は……(ご遠慮願いたい)」と答を回避しようとしたのだった。僕はあっけにとられた。「だって東京新聞の望月さんが訊いていたのでいいのかと思ったんですが」と僕が抗弁すると、
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