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『苦海浄土わが水俣病』を世に出してまもないころの石牟礼道子(1968年3月撮影)。水俣市の百間港で拡大水俣病患者を描いた小説『苦海浄土』を書いていたころの石牟礼道子さん=1968年3月、水俣市百間の港で

国会審議を聞いて吐き気を……

5月29日(火) 午前中の「報道特集」定例会議の後、神保町で取材打ち合わせ。「週刊現代」のコラムの原稿を書く。日大アメフトに象徴される閉鎖組織の腐敗と、保身と滅私に動く個人という日本型集団主義のことを書く。それにしても、きのう今日の国会審議を聞いていて本当に吐き気を催しそうになる。

 夜、学士会館でもろもろの話し合い。疲れた。肋骨の痛み、まだ残っているので体をしっかり動かせない。ああ、泳ぎたい。

5月30日(水) 思い切って早起きしてプールに行き泳いでみる。おそるおそる。するとやはり肋骨のあたりに違和感があって、長時間泳ぐのは難しいことがわかった。それでもいつもの半分近くは泳いだ。体を動かすだけで随分違うものだ。夕方から四谷でS。

5月31日(木) 今日も頑張って朝早起きしてプールに行ってみる。きのうよりは若干長く泳いだ。アメリカのスタンディング・ロックの石油パイプライン・プロジェクトに反対している地元からの2名が来日中ということで、連絡をとってみたが、僕らが去年取材した人とは違う人物。さらに彼らは東アジア交流キャンペーン中で、すでに台湾に出発した後だった。台湾でも先住民との交流を行うという。スタンディング・ロックに取材に行ったのがはるか大昔のような気がする。

 米朝サミットをめぐっての情報収集。ピョンヤン入りの可能性をさぐる。韓国映画で知人から強く薦められていた『共犯者たち』という映画をみようと、早稲田の教え子のゼミ生Mと待ち合わせて日本プレスセンタービルの10階ホールへとエレベーターに乗り込んだ。ところが、到着してみると、がーん!何と上映会は昨日だというのだ。ええっ? 一体何をやっているのか。こちらの単純なミスだった。きちんとチェックをしておくべきだった。Mとミニ反省会。

どうしても残しておきたい石牟礼道子さんのお話

6月1日(金) 朝、頑張ってプールに行き泳ぐ。肋骨の違和感、若干緩和されたような気がするが錯覚か。

 午後3時からKEDO=朝鮮半島エネルギー開発機構の元安全担当部長、黒木昭弘氏にインタビュー。隅田川沿いの気持ちのよいオフィスの一室で。かつての米朝枠組み合意後の交渉過程で散々な目にあったらしく、北朝鮮に対する不信感の強さは相当なものだった。だから米朝間で今現在起きている動きに対しても全くもって懐疑的だった。

 その後、神保町で打ち合わせを終えたあと、午後9時からCSのTBSニュースバード「ニュースの視点」の収録。今回は『ささやなる追悼・石牟礼道子さんへ』と題して、石牟礼さんを偲ぶ追悼企画を放送することにしたのだ。Nディレクターが頑張ってくれた。進行役の上野キャスターも熊本出身とあって何だか不思議な空間。ゲストには熊本日日新聞の論説顧問で、高校生の頃から石牟礼さんと面識があったという高峰武さんに熊本からお越しいただいて、お話をお聞きした。さすがに石牟礼さんを知る高峰さんのお話の内容が濃くて、聞き入った。

 さらに2013年4月の患者認定をめぐる最高裁判決の時に収録した石牟礼道子さんへの単独インタビュー(およそ1時間ほど)があり、当時の『報道特集』ではわずかしか使っていなかったので、そのインタビューのダイジェストを放送することにした。あらためて聞き直すと、この時の石牟礼さんの話も実に内容の濃いものだった。これはどうしても放送して記録に残しておかなければならない。そのごく一部を紹介しておこう。

金平:裁判所というものが、今回、最高裁判所というものがこういう判決を出しましたが、それまでずっと国策に寄り添うようなものでしかなかったというのが現実としてありますよね。患者に寄り添うのは、誰だったんですか。 ・・・ログインして読む
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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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