安田純平さんを忘れないで
シリアで拘束され3年。ジャーナリストの仲間として、高校の同窓として想うこと
石川智也 朝日新聞記者

フリージャーナリストの安田純平さん=2005年12月7日
拘束期間、過去40年で最長に
ジャーナリストの安田純平さん(44)がシリアで消息を絶ってから3年が経った。「助けて下さい これが最後のチャンスです」と日本語で書かれた紙を掲げた安田さん(とみられる男性)の画像がネットに公開されたのは2016年5月。それ以降、安否に関する新たな情報はない(この記事公開後の新たな動きについては「安田純平さんが現れた」参照)。
邦人の誘拐・拘束期間としては、2001年にコロンビアで人質となった矢崎総業現地副社長の2年9ヶ月を超え、過去40年で最長となった(北朝鮮による拉致被害者は除く)。
安田さんは無事なのか。いまどこに囚われているのか。日本政府は救出に全力を尽くしているのか。
有力な情報がなく、表面上の動きがまったく途絶えるなか、友人や知人たち(私も含めて)の焦りと無力感が募っている。
なによりもやるせないのは、彼がシリアにまで出掛けていったことの意味も、拘束の事実すらも、世の中から忘れられつつあるのではないか、ということだ。
日本政府「救出」に動く気配なし