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故翁長雄志氏の生き様(英語版も)

翁長氏はいかにして「オール沖縄」知事となったか

山本章子 琉球大学准教授

拡大大勢の参列者が詰め掛けた翁長雄志沖縄県知事の告別式=2018年8月13日、那覇市、代表撮影

 翁長氏は1950年、朝鮮戦争が勃発して米軍が沖縄の基地を大幅に拡大した年に生まれた。父が真和志(現・那覇)市長、兄が西銘順治県政で副知事を務めたという保守政治家一家で育つ。12歳のとき、将来は那覇市長になると級友たちの前で宣言したという。名門の那覇高校を卒業すると、米軍占領下の沖縄を離れて東京の法政大学法学部に進んだ。

 沖縄の日本復帰を求める日本政府は、費用を負担して沖縄の若者を本土の大学に進学させる留学制度を設けており、翁長氏は最初から本土への国費留学を目指して那覇高校に進んだようだ。沖縄と日本本土を行き来するのにパスポートが必要だった時代である。地元ではサラブレットだった翁長氏だが、東京では下宿先を探しても「琉球人お断り」でなかなか見つからないなど、差別を経験することになった。

 翁長氏が法政大学に入ったとき、同大学の夜間部で学んでいたのが、後に第二次安倍政権の官房長官として翁長知事と対立する菅義偉氏だ。

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筆者

山本章子

山本章子(やまもと・あきこ) 琉球大学准教授

1979年北海道生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。2020年4月から現職。著書に『米国と日米安保条約改定ー沖縄・基地・同盟』(吉田書店、2017年)、『米国アウトサイダー大統領ー世界を揺さぶる「異端」の政治家たち』(朝日選書、2017年)、『日米地位協定ー在日米軍と「同盟」の70年』(中公新書、2019年)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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