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もとの濁り恋しき習近平崇拝

内政の危機を乗り切った習氏。それでも個人崇拝への警戒感はくすぶる

古谷浩一 朝日新聞論説委員(前中国総局長)

拡大「北戴河会議」会場とみられる海辺の施設。ここに中国共産党の指導者や長老が集まる=2018年8月3日、河北省北戴河
 習氏は今回の事態を通じて、権力基盤をより確かなものにしたのか。それとも、大きな打撃を受け、政治的に後退したのか。

 はっきりしたことは分からないが、習氏に対する不満を生じさせた根本的な問題は何も解決されていない。案外、批判の声は今後もくすぶり続けるのではないか……。

 そんなことを考えていたら、さっそく日中関係に詳しい友人から、はるか昔に学校で習った江戸時代の狂歌がメールで送られてきた。

 白河の 清きに魚も 住みかねて
 もとの濁りの 田沼恋しき

 松平定信の寛政の改革は厳しすぎて暮らしにくく、汚職が横行した田沼意次時代の方がよかった、との意味だが、示唆されているのは、習氏の反腐敗政策での引き締めは厳しすぎて、かつての江沢民・元国家主席らの時代が懐かしいということらしい。

 一時は誰もが口をつぐんだ習氏批判が復活し、どうやらそれはまだ止まっていないようだ。

個人崇拝への根強い警戒感

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筆者

古谷浩一

古谷浩一(ふるや・こういち) 朝日新聞論説委員(前中国総局長)

1966年生まれ、神奈川県出身。1990年、朝日新聞社に入社。前橋支局、大阪本社社会部、東京本社経済部などを経て、上海、北京、瀋陽で特派員に。2012年1月から2013年8月まで東京本社国際報道部次長。2013年9月から2018年1月まで中国総局長。2018年4月から国際社説担当の論説委員。 1993年から1994年まで中国・南京大学、1997年から1998年まで韓国・延世大学でそれぞれ留学研修。

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