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自民党総裁選は安倍首相の終わりの始まり?

「圧勝」しても消えない政権のレームダック化のリスク。最初の焦点は沖縄県知事選

松田馨 選挙プランナー

自民党総裁選の所見発表演説会で話す石破茂氏=2018年9月10日拡大自民党総裁選の所見発表演説会で話す石破茂氏=2018年9月10日

 今回の総裁選は野党時代だった2012年とは異なり、自民党として総裁選を盛り上げる意図はないように見えます。総裁選が大きく盛り上がることもなく、安倍総裁が圧勝しても、それは「既定路線」であり、内閣支持率や自民党の政党支持率が大きく伸びることはないと予想されます。

 反対に、もし仮に石破氏が善戦すれば、安倍総裁の求心力の低下を招くのは間違いありません。そもそも自民党の総裁任期は「連続3期9年まで」となっていますから、安倍総裁に4期目はありません。アメリカ大統領しかり、最後の任期中には遠からずレームダック(死に体)になるのは必至です。

総裁選と沖縄県知事選挙が重なる因縁

 安倍総裁が三選すると仮定した場合、レームダック化を早める要因になる可能性が高いのが沖縄県知事選挙です。当初は今年11月が予定されていましたが、翁長雄志前知事の急逝に伴い、9月13日告示、30日投開票の日程になりました。

 前回の沖縄県知事選挙では、翁長氏が36万820票を獲得、当時現職であった仲井眞弘多氏に約10万票の差をつけて当選しました。しかし、2016年12月には辺野古訴訟で沖縄県の敗訴が確定し、今年2月の名護市長選挙では、自公維推薦の渡具知武豊氏が現職を破って当選したことなどもあって、現職である翁長知事の苦戦を予想する声もありました。

 しかし、翁長前知事の急死で情勢は一変しました。日程は前倒しされ、沖縄県政における与党系、かつ国政における野党系が推薦する玉城デニー氏(衆議院議員)と、自民・公明・維新が推薦する佐喜眞淳氏(前宜野湾市長)による、事実上の一騎打ちが予想されます。

 安倍政権にすれば、絶対に負けられない沖縄県知事選挙が、総裁選の重なるこのタイミングで行われることに、政治の世界の大きな流れというか、運命めいたものを感じます。

興味深い世論調査の数字

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筆者

松田馨

松田馨(まつだ・かおる) 選挙プランナー

1980生まれ。2006年7月の滋賀県知事選挙以降、地方選挙から衆議院総選挙、参議院通常選挙まで100を超える選挙に携わる。勝率は7割を超える。新聞や週刊誌上において国政選挙(衆議院・参議院)や都議会議員選挙の全議席当落予想を担当するなど、過去の選挙データと最新の情勢調査を組み合わせた当落予想の精度に定評がある。選挙管理委員会主催の勉強会や投票啓発イベントへの出演など、講演実績も多数。若年層の投票率向上を目指し活動する団体への協力や、ネット選挙運動解禁に向けたキャンペーン「One Voice Campaign」発起人など、投票率向上に向けた活動にも長年取り組んでいる。著書『残念な政治家を選ばない技術 「選挙リテラシー」入門』(光文社新書)はAmazon「選挙」カテゴリー1位獲得。

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