住岡尚紀(すみおか・なおき) 明治学院大学生
1995年喜界島生まれ。鹿児島県立喜界高校を卒業後、明治学院大学に入学。2015年に国連ユースボランティアでウガンダ共和国のUNDPに派遣。2016年、内閣府次世代グローバル事業世界青年の船に参加。バイトを4つ掛け持ちしながら俳優業にも挑戦中。中高の社会科と英語科の免許取得を目指し在学中。将来の夢は「島と世界を繋ぐジャーナリスト」。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
ウガンダ人と同居を始めた筆者。国連事務所で言葉の壁にぶつかり、英語漬けの日々…
(前回までのあらすじ)喜界島から世界へ羽ばたくことを目指して上京した少年は、英語力や海外経験の乏しさに引け目を感じていた。勇気を振り絞って国連ユースボランティアに応募。幸運にも助けられ、有名大学の海外留学経験者らに負けずに選抜され、ウガンダの国連事務所で働くことになる。そこで待ち受けていたのは…
ついにこの日がやってきた。ウガンダへ旅立つ日だ。
周りの人たちに「アフリカへ行くんだ」と言うと、「え? アフリカ?」と聞き返され、そのあと必ず「貧困」「治安」というキーワードが出てくる。その話を聞くたびに、インターネットで調べたことや、人に聞いた情報を頼りに、アフリカでの生活を無理やり想像し、頭の中で繰り返しシミュレーションをして、不安をかき消そうとする。それがかえって不安をかき立てる。
ほんとうに、行くんだ。
見送りにきた友達たちに背を向けて、搭乗口に入っていく。もう1日だけでいい、数時間でもいいから、東京にとどまっていたい。情けないことに、そんな気持ちがこみ上げてくる。
それでも飛行機は定刻通りに飛び立ったのだった。
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