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喜界島に生まれて(5)ウガンダの星空を見上げて

ウガンダと喜界島には共通点が多かった。風景も踊りも人々の気質も。なぜだ?

住岡尚紀 明治学院大学生

拡大カンパラ市内の市場で空手の話題から現地の人と仲良くなった。右が筆者
 バスにも時刻表はなく、ルート内ならどこからでも乗り降り自由。これも喜界島とおんなじだ。

 喜界島で暮らす僕のおばあちゃんはしばしば自宅までバスで送り届けてもらう。ウガンダでも、マタツと呼ばれる日本製の車に相乗りで乗り込む。

 ウガンダに慣れてくると、僕は家族のように受け入れてもらった。帰り道には「HEY! Muzungu(外国人の呼び方)」と声を掛けられ、お酒を渡される。めちゃくちゃ強いウォッカだ。クイッと飲みきると、大歓迎される。それからそこを通るたびに呑んで行けよと言われ、何時間も滞在してしまうことも。時には家に招待してもらい、そのまま泊まることもあった。

 雨が降ると、近所の人たちが僕の洗濯物を取り入れてくれる。夜になると、突然ご飯を分けてくれることもある。

 東京のアパートでは、顔も名もよく知らない上下左右の住人に気を使いながら暮らしていた。ウガンダでは、お互いの心がバリアフリーだ。女の子と手を繫いで下校しようものならその夜に親の耳に入る喜界島とどこか似ている。高校生までは窮屈に感じたその暮らしが、東京生活を経た今ではなぜか懐かしい。

ぼったくり?


筆者

住岡尚紀

住岡尚紀(すみおか・なおき) 明治学院大学生

1995年喜界島生まれ。鹿児島県立喜界高校を卒業後、明治学院大学に入学。2015年に国連ユースボランティアでウガンダ共和国のUNDPに派遣。2016年、内閣府次世代グローバル事業世界青年の船に参加。バイトを4つ掛け持ちしながら俳優業にも挑戦中。中高の社会科と英語科の免許取得を目指し在学中。将来の夢は「島と世界を繋ぐジャーナリスト」。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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