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映画「タクシー運転手」に宿る韓国人の悔恨

-軍事権力の暴圧、絶えざる民主化運動、朴正熙の神話と全斗煥の安居-

徐正敏 明治学院大学教授(宗教史)、キリスト教研究所所長

 このような韓国政治史の不可思議は、結局のところ南北の緊張、対立という特異な環境が作ったものかも知れない。

 民主化勢力はいつでも「従北」と「左赤」という批判を浴びてきたのであり、そのような先入観に対処しなければならなかったために、彼らは逆に歴史の清算という作業において不徹底で、あいまいな態度をみせてしまった。

 そうであれば、われわれの記憶に新しい「キャンドル革命」、この韓国政治史上の快挙もまた、南北の和解と統一が成し遂げられるまではいまだ未完成であり、進行中であると知るべきだろう。

 映画「タクシードライバー」は、韓国現代史の一つの桎梏をリアルに描いた叙事であろう。

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筆者

徐正敏

徐正敏(そ・じょんみん) 明治学院大学教授(宗教史)、キリスト教研究所所長

1956年韓国生まれ。韓国延世大学と大学院で修学。日本同志社大学博士学位取得。韓国延世大学と同大学院教授、同神科大学副学長、明治学院大学招聘教授、同客員教授を経て現職。アジア宗教史、日韓キリスト教史、日韓関係史専門。留学時代を含めて10年以上日本で生活しながら東アジアの宗教、文化、社会、政治、特に日韓関係を研究している。主なる和文著書は、『日韓キリスト教関係史研究』(日本キリスト教団出版局、2009)、『韓国キリスト教史概論』(かんよう出版、2012)、『日韓キリスト教関係史論選』(かんよう出版、2013)、『韓国カトリック史概論』(かんよう出版、2015)、『東アジアの平和と和解』(共著、関西学院大学出版会、2017)など、以外日韓語での著書50巻以上。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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