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極秘映像!辺野古を泳ぐジュゴン、海ガメを連れて

これほど美しい沖縄の海が、米軍基地建設のため、埋め立てられようとしている

島袋夏子 琉球朝日放送記者

 ジュゴンは、亜熱帯から熱帯にかけての温かい海に生息している哺乳類だ。

 1890年(明治23年)、農商務省は「奄美以南でジュゴンは希ではない」と報告していた。沖縄県統計書によると、1894年(明治27年)~1916年(大正5年)にかけて、ジュゴン漁によって300頭以上が捕獲されたとみられる。さらに第二次世界大戦後の食糧難の頃には、不発弾の火薬から作られた手製のダイナマイトによって、ジュゴンは捕らえられた。近年では、海岸線の埋め立て、赤土の流入などにより、餌場である海草藻場を失い、数を減らした。

 そんなジュゴンについて、詳細に調査したのは、皮肉にも、防衛省沖縄防衛局だった。普天間基地の代替施設建設に伴い実施された、環境アセスメントである。

 沖縄防衛局は、沖縄に生息しているジュゴンが3頭だとみていた。それらに個体A、B、Cと名前を付け、それぞれの移動範囲を把握するとともに、生息範囲、個体数を推定していた。また、ジュゴンの餌場となっている海草藻場の利用状況を調べ、辺野古新基地建設がジュゴンに影響があるかどうかを検証していた。

 今回入手した映像は、沖縄防衛局が実施した環境アセスメントの際に撮影されたものと見られる。2011年、沖縄県に提出された環境影響報告書に添付されている静止画が映像とピタリ一致しているからだ。

 撮影日時は2009年2月22日午前7時頃と記載されている。しかし、環境影響評価書には静止画しか添付されていない。ジュゴンが悠々と泳ぐ姿、そして沖縄の海の豊かさを伝える映像は公開されず、封印されてきたのだ。

拡大沖縄防衛局の環境評価書にある静止画(右)と琉球朝日放送が入手した映像の一部。ピタリと重なる(琉球朝日放送提供)

彼の名は「個体A」

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筆者

島袋夏子

島袋夏子(しまぶくろ・なつこ) 琉球朝日放送記者

1974年沖縄県生まれ。琉球大学法文学部卒業。早稲田大学大学院政治学研究科修了。 山口朝日放送で約10年勤務したのち、2007年に琉球朝日放送入社。米軍基地担当などを経て、現在はニュースデスク、調査報道担当。2014年「裂かれる海~辺野古 動き出した基地建設~」で第52回ギャラクシー賞番組部門大賞、2016年「枯れ葉剤を浴びた島2~ドラム缶が語る終わらない戦争~」で日本民間放送連盟賞テレビ報道部門最優秀賞、2017年石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞公共奉仕部門奨励賞など。

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