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「環境大国」へひた走るフランス

パリの街に登場した空色と白のハイブリッドバス。レジ袋は2年前に廃止

山口 昌子 在フランス・ジャーナリスト

 フランスが「環境大国」を目指して邁進(ばくしん)中だ。首都パリでは排気ガス削減を目標に、公共バスのハイブリット化が進行中。環境汚染の元凶のひとつだったレジ袋も、2年間前から廃止した。

 日本ではこのほど、第4次安部改造内閣が発足したが、環境相に誰が就任したかなど、まったく関心なしだ。フランスでは、ちょうど政権ナンバーのニコラ・ユロ環境連帯移行相(国務相=副首相格)の辞任が大騒ぎだっただけに、この落差が気になる。

ディーゼルからハイブリッドバスへ

空色と白のツートン・カラーのハイブリッド車にかわったパリの路線バス(筆者撮影)拡大空色と白のツートン・カラーのハイブリッド車にかわったパリの路線バス(筆者撮影)

 フランスもこの夏は酷暑で、パリでも37度まで気温が上がったが、このところ朝は5、6度の冬日が続いている。まだ、10月なのに、だ。地球の気候が狂っていることを、文字どおり肌身で実感できるが、空に目を向けると、パリの空は晴れ渡り、きれいな空色だ。そして、地上では、空色と白のツートン・カラーも清々しいバスが走っている。

 パリを含む首都圏(パリ周辺の7県)、イル・ド・フランス地方のバスの車体の色は、長年、グリーンが主体だった。その、お馴染みのグリーンの車体のバスも走っているので、当初は、空色の洒落(しゃれ)たバスも、色とりどりの観光バスのひとつかな、と思っていた。

 ところが、観光バスにしては、車体が小型だ。路線を示す「ナンバー」も前部に付いているので、公共バスと知れた。しかも、目を凝らして見たら、「VEHICULE HYBRIDE(ハイブリッド車)」の文字がある。従来のディーゼル・エンジン使用のバスから、排気ガスが格段と少ないハイブリッド車にかわったのだ。いつも利用している路線バスも、ハイブリッド・バスが20%程度、走っている。乗り合わせたところ、エンジン音も低く、新車のせいもあって、乗り心地も快適だった。

お馴染みのグリーンの車体のバスはいつまで走るのか。拡大お馴染みのグリーンの車体のバスはいつまで走るのか。

自家用でも増えるハイブリッド車

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筆者

山口 昌子

山口 昌子(やまぐち しょうこ) 在フランス・ジャーナリスト

産経新聞パリ支局長を1990年から2011年までつとめる。著書に『ドゴールのいるフランス』(河出書房新社)、『フランス人の不思議な頭の中』(KADOKAWA)、『原発大国フランスからの警告』(ワニブックスPLUS新書)、『フランス流テロとの戦い方』(ワニブックスPLUS新書)、『ココ・シャネルの真実』(講談社+α新書)、『パリの福澤諭吉』(中央公論新社)など。ボーン・上田記念国際記者賞、レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受賞。

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