メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

29時間で身につく「にわか韓国語講座」(8)

第2章 ハングルは怖くない 4.日本語をハングルで書いてみる

市川速水 朝日新聞編集委員

名前をハングルにしてみましょう!

 まず、自分や友人の名前、固有名詞をハングルにしてみましょう。

 私の場合、「いちかわ・はやみ」は이치카와 하야미です。子音が5種類、母音が4種類出てきますね。二重母音も含まれています。これをしつこく分析してみましょう。

 なぜ치、카といった「激音」が出てくるのでしょうか。仮に 이지가와と書くと、韓国読みの、「無声音は文頭でなく語中にある場合は濁る」という法則(有声音化といいます)で「いぢがわ」になってしまうからです。だから치や카を使います。その結果、反作用もあって、若干ですが、「いっちっかわ」と聞こえます。

 「はやみ」は普通にいけますね。ただ、別の回で触れますが、「h」は全部弱めに発音されますので、「あやみ」と聞こえる時もあります。

 では、友人の石塚さん。「いしづか」と濁る音はどうでしょう。「いしつか」とも「いしつが」ともならないように工夫しましょう。이시즈카となります。イシジュカっぽく聞こえる時もあります。

 日本語の「50音順」は以下のようになります。「ちゃ」や「みゃ」「にょ」などほかの音もありますが、割愛します。この表が分かれば、自然に浮かんでくると思いますので、基本形の表は小さい方がいいかと。

拡大

 ここで立ち止まって考えてみましょう。

 「か行」や「た行」に、なぜ2種類の表記法があるのでしょう。先ほどの「有声音化」で説明済みなので、おわかりですね。「たなか」のように「た」が文頭にある時には「다나카」。「あきた」のように「た」が文頭以外にくる時は「아키타」となるわけです。たなか、あきたの両方とも、ヒゲ付きの激音が「か」と「き」「た」に対応していますね。これは、「たなが」「あぎだ」と読まれないようにするためです。なので、元の発音が濁るか濁らないかによって使い分けるということですね。

 私の友人に「山口」と書いて「やまくち」と発音する人がいます。世の中に多い方の「やまぐち」さんは「야마구치」ですが、「やまくち」さんの場合は「야마쿠치」となります。

 では、健治(けんじ)さんのような「ん」はどう表記するかといえば、パッチム「ㄴ」を使います。겐지、ですね。

分かります。通じりゃいいんです!

拡大

 この写真をちょっと見てください。10年前、大阪・道頓堀で撮影されたスナップ写真です。たこ焼き屋さんが韓国語と中国語で「おいしいよ!」と客にアピールしている看板(ポップ)です。

 どうも、先ほどの「アイウエオ表」とは違っていますね。「たこやき おおさかで いちばん おいしいところ」と書いているつもりなのだと思いますが、ちょっと微妙…。

 でも、一生懸命さが表れています。分かります。通じりゃいいんです。

 「にわかん」的にはOKです! ありです。

 上の表の50音を一つ一つ発音してみると「似てるけど、違うんだよな」という音がいくつかあります。例えば「ざ」。このハングルだと「チャ」「ジャ」に近くなります。「つ」も「ス」「ズ」に近い発音になります。 ・・・ログインして読む
(残り:約1943文字/本文:約3617文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

市川速水

市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員

1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。

市川速水の記事

もっと見る