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大学に立て看が必要なわけ

自分の頭で考えることを学ぶはずでは……。大学で強まる不可思議な規制

小林哲夫 教育ジャーナリスト

立て看板が撤去された後の京都大学本部拡大立て看板が撤去された後の京都大学本部

大学のキャンパスでビラを撒いたら……

 いま、大学のキャンパスで、学長批判または安倍政権批判のビラを撒(ま)いたらどうなるのか。

 2015年から今日までの話である。

 慶應義塾大、上智大、明治大、法政大、同志社大で、学生がそのような内容のビラ撒きを実行している。大学に許可を得ていない。4大学いずれも、事務職員、警備員がすっ飛んできて、この学生を学外に追い払ってしまった。これはビラを撒いた張本人たちか聞いた話である。

 一方、東京大、京都大、早稲田大の学生もキャンパスで政治的なビラを撒いた。しかし、誰からも咎(とが)められなかった。

 大学によって温度差がある。


筆者

小林哲夫

小林哲夫(こばやし・てつお) 教育ジャーナリスト

1960年生まれ。教育ジャーナリスト。朝日新聞出版「大学ランキング」編集者(1994年~)。おもな著書『神童は大人になってどうあったのか』(太田出版)、『高校紛争1969-1970』(中央公論新社)、『東大合格高校盛衰史』(光文社)、『飛び入学』(日本経済新聞社)など。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです