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愛国心教育の新地平を開く日本会議と森友小学校

永尾俊彦 ルポライター

「教育の王政復古」を先取りした森友小

 2003年10月23日、当時の石原慎太郎知事の下、東京都教育委員会は都立学校長に通達を出し、教職員に卒業式などで「国旗に向かって起立し、国家を斉唱する」「国歌斉唱は、ピアノ伴奏等により行う」よう命じた。

 これまで、不起立や不伴奏でのべ483人が戒告、減給、停職などの処分を受けている(被処分者の会による)。

 他方、大阪府の場合は、2012~18年の7年間にのべ67人の教師が不起立などで文書戒告、戒告・減給などの処分を受けている。免職はまだない(大阪ネットによる)。

 筆者は、東京や大阪の不起立不斉唱の教師の取材を続けているが、彼らがそういう行動に出る理由は、「アジア・太平洋戦争での侵略、殺りくなどの象徴だった日の丸・君が代に敬意は示せない」「キリスト者として『天皇教』の讃美歌である君が代は歌えない」「生徒に自分の頭で考えなさいと教えている手前、自分がおかしいと思うことには従えない」などだ。それは、思想信条、信仰などそれぞれの教職員にとって自分が自分であるためにどうしても譲れない切実な理由だ。ゆえに、「立たなければ処分」と迫られることで精神を病む人も少なくない。

 この点、籠池氏は、「苦しみたくなかったら自分の思想信条を

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筆者

永尾俊彦

永尾俊彦(ながお・としひこ) ルポライター

1957年、東京都生まれ。毎日新聞記者を経てルポライター。1997年の諫早湾の閉め切りから諫早湾干拓事業を継続的に取材。主な著書に『ルポ 諫早の叫び――よみがえれ干潟ともやいの心』(岩波書店)、『ルポ どうなる? どうする? 築地市場――みんなの市場をつくる』(岩波ブックレット)、『国家と石綿――ルポ・アスベスト被害者「息ほしき人々」の闘い』(現代書館)など。