韓国の教育熱に確実に巻き込まれている私
「賢明なオンマ(お母さん)」になるプレッシャーに潰されそう!
藏重優姫 韓国舞踊講師、仁荷工業専門大学語学教養学科助教授
娘にインストールする私
私は、娘に心を鬼にしながらもよく言う事があります。
① 私から学習塾に行きなさいと言う事はない。行きたいなら、私を説得する必要がある。
② 本来勉強とは学校でするもので、分からない時は学校の先生に質問するべきだ。
③ 大学は行った方がいいと思うが、経済的なことを考えると国公立しかダメ。高校も義務教育ではないので、行かないという選択肢もある。
④ 勉強を頑張ると良いこともある。チャンスも多くなる。奨学金をもらえるかもしれない。
⑤ 何か一つ好きなこと、得意なことを見つけ、それを追求できれば、幸せなことだ。
読み返すと、可哀想にもなりますね。でも私は、こんな感じで懇々と娘にインストールしながら、この韓国で生き抜こうとしているのかもしれません。

韓国・ソウルで、日本の大学入試センター試験に相当する「大学修学能力試験」に臨む受験生たち=2016年11月17日(東亜日報提供)
自分の中学生の頃を思い出します。
「私は朝鮮人やから日本人と同じようであってはいけない。それよりも上にいて初めて同等になる。日本人に勉強も運動も美術も音楽も負けてはいけない。それがこの国で幸せになる方法」
在日コリアン二世の母が私にこのように語ったという記憶はありませんが、母親の苦労話や在日故に悔しかったという経験談を聞くうちに、だんだんこのような考えがインストールされたのでしょう。
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