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ロシアのプーチン大統領(右)と首脳会談の冒頭で握手する安倍晋三首相=2018年11月14日、シンガポール拡大ロシアのプーチン大統領(右)と首脳会談の冒頭で握手する安倍晋三首相=2018年11月14日、シンガポール

 戦後日本外交の最大の懸案のひとつ、ロシアとの平和条約締結に向け、安倍晋三首相が急ぎ足だ。それを妨げてきた北方領土問題をどう解くのか。そこに落とし穴はないか。

60年以上前の56年宣言を基に

「1956年の共同宣言を基礎として平和条約交渉を加速させることを合意しました」
「私とプーチン大統領のリーダーシップの下、平和条約交渉を仕上げていく決意です」

  11月14日、シンガポール。国際会議の場でロシアのプーチン大統領との会談を終えた安倍首相は、記者団を前にそう語った。

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 60年以上前、ロシアの前身であるソ連と日本が国交を回復した際に署名・発効した56年宣言。これを基礎に交渉を加速させるとは一体、どういうことか。安倍首相の周辺は「2島先行返還でいくと腹をくくったということだ」と言い切る。

 終戦直後にソ連に占領され、日本が返還を求めてきた北方領土は、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の「4島」からなる(地図)。56年宣言には、このうち歯舞・色丹の2島を平和条約を締結した後、日本に「引き渡す」と記されている。これを実現しようというわけだ。

 そもそもなぜ、これがその後ずっと実現せず、いま安倍氏が「決意」を語るのか。そこに北方領土問題の根深さがある。

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筆者

藤田直央

藤田直央(ふじた・なおたか) 朝日新聞編集委員(日本政治、外交、安全保障)

1972年生まれ。京都大学法学部卒。朝日新聞で主に政治部に所属。米ハーバード大学客員研究員、那覇総局員、外交・防衛担当キャップなどを経て2019年から現職。著書に北朝鮮問題での『エスカレーション』(岩波書店)

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