安倍官邸が主導する日朝秘密交渉の行方
細る外務省のパイプ。警察庁出身・北村内閣情報官のルートは機能するか
鈴木拓也 朝日新聞記者
「帰すなら、よど号犯」

協議に向かう北朝鮮の徐大河・特別調査委員長(左)と外務省の伊原純一アジア大洋州局長=2014年10月28日、平壌
だが、外務省と保衛部との秘密交渉から結実したストックホルム合意は、双方の思惑がすれ違ったままの妥結となった。日本側は合意後、そのことを思い知ることになる。
北朝鮮が日本人に関する調査開始からまもなく伝えてきたのは、日本側が最優先とする拉致被害者の生存情報ではなかった。
・・・
ログインして読む
(残り:約1167文字/本文:約3424文字)