メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

29時間で身につく「にわか韓国語講座」(15)

第5章 文章を作る、話す、書く 1.助詞は日本語に対応

市川速水 朝日新聞編集委員

助詞は日本語と同じだけの種類があります!

 まず、助詞は、日本語と同じだけの種類があると思ってください。基本中の基本「てにをは」、そして程度を表す「~さえも」「~ばかり」「~だけ」、方向性を示す「~から」「~まで」、比喩を表す「~のように」などなど、覚えれば覚えるほどニュアンスが伝わりやすいのですが、とりあえず覚えなくては、ね。

 ただ、日常会話でよく使うので一度覚えれば忘れにくいともいえます。辞書などには「重要な助詞」だけで40以上載っています。

 少しずついきましょう。

 最初は基本の「き」である「~は」「~が」「~に」「~へ」「~の」「~で」「~を」について説明します。

◇「は」=는(ヌン)または은(ウヌ)

 前者は直前の語が母音で終わる時、後者は子音(パッチム)で終わる時。パッチムで終わる場合は、連音化(リエゾン)します。私は=저는(チョ・ヌヌ)、その人は=그 사람은(ク・サラムヌ)
このように、韓国語の助詞は直前が母音か子音かで若干形が変わるものがあります。

◇「が」=가または이 

 前者は直前の語が母音で終わる時、後者はパッチムで終わる時。「は」の時と原理は同じです。パッチムで終わる場合は連音化します。
・「ガ」の場合 私が=제가(チェ・ガ)、飛行機が=비행기가(ピヘングギ・ガ)
・「イ」の場合 本が=책이(チェク・イ→チェギ) 日本が=일본이(イルボヌ・イ→イルボニ)

◇「に」「へ」=에  

 日本語の「へ」と「に」の使い分けはけっこう難しいのですが、韓国語ではほぼ統一されていると思ってけっこうです。
・学校へ=학교에(ハッキョ・エ) ・会社に=회사에(フェサ・エ)

◇「の」=의 *所有する「誰々の」でも、所属を表す時もどちらも同じです。「ウィ」と発音することもあります。
・新聞社の=신문사의(シヌムヌサ・エ)

◇「で」=에서または로 

 前者は、主に場所を指す時、後者は「電車で行く」など手段を表します。この2種類の用法の区別も日本語と同じです。
・下宿で寝る=하숙집에서 자다(ハスクチベソ・チャダ)
・バスで行こう=버스로 갑시다(ボスロ・カプシダ)
*에서は「~から」という意味もあります。
・학교에서 들어왔어요.(学校から帰ってきました)

◇「を」=를または을 *使い分けの違いについては、やはり前の語の最後がどう終わるか、パッチムがあるかどうかで「は」「が」の時と同じです。
・韓国語を学ぶ=한국어를 배우다(ハヌグゴルル ペウダ)
・ご飯を食べる=밥을 먹다(パブ゚ル モクタ)
*日本語と少し違う「を」の用法
「飛行機に乗る」など、日本語では「に」と表される場合に、「비행기를 타다(ピヘングギ ルル タダ)」と「를(ルル)」を使うことがあります。

ちょっと寄り道㉒ 韓国語の抑揚
 みなさんは「日本語の抑揚(イントネーション)はどう覚えたらいいのですか?」と聞かれたらどう答えますか? 「日本語には抑揚がないですよ」と言う人もいるでしょう。「あってもなめらかで気にする必要ないですよ」というかもしれませんね。
 この辺のニュアンスは、日韓とも似ています。「あってなきの如し」「ないと言っても実はある」です。四声がある中国語や単語によってアクセントの場所が違う英語と比べるとないようですが、男女によって、地方によって、場面によって、語気や上がり下がりが微妙に違います。
 特徴的な例が、北朝鮮のニュースを読み上げるアナウンサーの抑揚です。一本気に抑揚を抑えてズドンと推し進めていくと、北朝鮮風になります。「アンニョンハセヨ~↑」と右肩上がりでだらだらっと高揚していくと、韓国の情報番組のタレントのようになります。低いままぶつぶつ言うと、映画の陰謀をはりめぐらすシーンのようになります。問いかけは少し語尾が上がり、断定調は低いまま歯切れ良く。これも日本語と同じ感覚ですね。
 北朝鮮、韓国、在日コリアン、在米コリアンとそれぞれにイントネーションの特徴があるように思います。何がどう違うか、確かめながら勉強するとまた別の楽しさがあります。でも、大事なのは、「通じればいいじゃん!」ですね。

拡大北朝鮮の名物アナウンサー、リ・チュニさん。ある種、力強い抑揚で知られています(朝鮮中央テレビから)。北では、ニュース読みで一番大切なのは「気迫」と教え込まれているそうです

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。
Journalismの記事も読めるのは全ジャンルパックだけ!


関連記事

筆者

市川速水

市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員

1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。

市川速水の記事

もっと見る