メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

政局を呼ぶ「選挙の亥年」が始まった

選挙の「惑星直列」の年は波乱必至。衆参ダブル選挙は?

山下剛 朝日新聞記者

統一選の注目は北海道より大阪

 続いて春の統一地方選。知事選や政令指定都市の市長選、道府県議選、政令指定都市の市議選の「前半戦」が4月7日に、市区町村長選、市区町村議選の「後半戦」が21日に投開票される日程が決まった。

 さらに、後半戦の4月21日には、玉城デニー氏が沖縄県知事に転じたことなどによる衆院沖縄3区と大阪12区の補選も予定されている。

 首長選挙は与野党相乗りとなることが多いが、与野党対決になりそうだと目されているのが、北海道知事選だ。4期目の高橋はるみ氏(64)が知事選に出ず、参院選北海道選挙区に鞍替えすると表明したからだ。

 北海道はかつて「民主王国」と呼ばれていたが、高橋氏はこれまで、鉢呂吉雄氏や荒井聰氏ら民主系の候補を破り、抜群の選挙の強さを誇ってきた。

 このため、立憲では高橋氏の鞍替えを受けて対決ムードが盛り上がっていたが、ここにきて急速にトーンダウンしている。自民で高橋氏の後継として、北海道夕張市の鈴木直道市長(37)の名前が挙がるようになったからだ。鈴木氏は、財政破綻した夕張市の再建に取り組んできたことで知名度も高く、「鈴木氏が相手では戦いにくい」という事情だ。

 こうして統一選が凪になりそうな中、台風の目になりそうなのが、大阪だ。

拡大2025年の万博開催が決まり握手する松井一郎大阪府知事(右)と吉村洋文大阪市長=2018年11月23日、パリ

 大阪維新の会代表で大阪府知事の松井一郎氏(54)と、政調会長で大阪市長の吉村洋文氏(43)が公明党幹部に対し、大阪都構想の協議が進まない場合、統一地方選前に辞職して同日選に臨む意向を伝えたからだ。

 4年前の統一地方選直後の5月。大阪市では「大阪都構想」の是非を問う住民投票があり、僅差で「反対」が上回って否決された。この結果を受けて当時の橋下徹大阪市長が政界引退を表明したことは記憶に新しい。

 実は、維新は今年夏の参院選と併せて都構想の是非を問う住民投票を再び実施すること目指していて、公明の協力が得られないと判断すれば、出直し選で信を問う、というわけだ。

 現状では統一地方選に力を入れている公明に対する揺さぶりという側面も強い。統一選の大阪府議選、市議選と同日選にして都構想を争点に掲げることで、府議選、市議選の維新候補を後押しする狙いも垣間見える。

 だが、もし選挙になれば、橋下氏なき維新が、地元大阪でどれほどの支持を得られるかが注目されることになるだろう。

 維新だけではない。2017年衆院選の際の民進党の分裂を受けて、旧民進系の地方議員は立憲、国民などに分かれた。統一地方選に向けて両党とも候補者の公募や擁立を進めているが、立憲、国民のどちらがより多く議席を得るかも、ポイントだ。

 昨年11月の千葉県松戸市議選(定数44)では、立憲の4人の候補が全員当選した一方で、国民は候補を1人に絞ったにもかかわらず、大差で落選し、「松戸ショック」と呼ばれた。こうした統一地方選での趨勢は、参院選にも影響するだろう。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。
Journalismの記事も読めるのは全ジャンルパックだけ!


筆者

山下剛

山下剛(やました・ごう) 朝日新聞記者

1999年、朝日新聞入社。高知、京都総局、大阪社会部を経て、2008年から政治部。首相官邸や自民党、民主党を担当し、第2次政権発足前の安倍晋三首相の番記者などを務める。2013年に世論調査部に移り、世論調査や選挙の情勢調査、出口調査に携わる。2016年からは地域報道部。

山下剛の記事

もっと見る