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有刺鉄線は誰から何を守っているのか

12月12日(水) 朝8時にホテルを出て、カメラクルーとドッキングして名護市の琉球セメント安和桟橋へ。出入口に無言のガードマンたちが数人立っていて、まるでキャンプ・シュワブ・ゲート前のような厳戒警備態勢がとられていた。ピリピリした空気が漂っていた。この桟橋から辺野古に投入される土砂が運搬船に積み込まれて出港していったのだ。本部港から運び出されるはずだったが、台風で港が損傷したため、この民間会社の桟橋を使うことを一方的に決めたのである。そのこと自体の是非も問われている。

 そして、もうひとつ、僕らがここにやって来た理由のひとつは、抗議行動に対する警備のためとかで、この敷地の周囲に剃刀の刃みたいな金属片のついた有刺鉄線が張りめぐらされていることを撮影するためだった。琉球セメントの海側の箇所には、まだその有刺鉄線が残っていたが、歩道側の箇所は住民らからのクレームを配慮したのか、ある日の夜中にこっそりと撤去された。海側の箇所の有刺鉄線を撮影するには、海中に一度ざぶんと入らないと近づけない。困った。すると、Mディレクターが、歩道側にまだその有刺鉄線が撤去されずに部分的に残っているのを発見してきた。さっそくそちらに移動すると、確かにそれがあった、あった。

 琉球セメントの桟橋敷地周囲に張られていた有刺鉄線

1512 同上 剃刀の刃のような鋭い金属片がついている拡大琉球セメントの桟橋敷地周囲に張られていた有刺鉄線。剃刀の刃のような鋭い金属片がついている=撮影・筆者

 この有刺鉄線は、もともと戦場や紛争地などで使われた軍事用のもので、

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『抗うニュースキャスター』(かもがわ出版)、『漂流キャスター日誌』(七つ森書館)、『筑紫哲也『NEWS23』とその時代』(講談社)など多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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