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小泉進次郎氏が語るポスト平成の国のかたち

ポスト平成を担う政治家が描く22世紀を見据えた新しい社会モデル(下)

小泉進次郎 自民党衆院議員

消費税は一撃必殺でなければ

小泉進次郎さん=2018年12月17日、東京・永田町拡大小泉進次郎さん=2018年12月17日、東京・永田町
――日本の財政は厳しいのに、悠長すぎませんか。

小泉 社会保障費が年1兆円ペースで伸びていくなかで、政策に必要な経費と税収との差は、消費税率をもっと引き上げて埋めるべきだと単純に主張する方が、よくいます。語るのは自由です。税率10%のままで、財政の穴が埋まるなんて、だれも思っていないですから。

 けれども、僕の感覚では、消費税は一撃必殺でなければならない。国民のみなさんに、自分たちにどんな効果や影響があるのかが、わかりやすく一発で伝わらなければ、この先も消費税に頼ることには限界があると思いますね。

――小泉さんは以前から、「成功体験なき消費税の引き上げは、政治への信頼を低下させる」と言われていました。政府は2019年度、増税による増収分を上回る2兆円以上の予算をかけて臨みます。これって、成功体験になりますか。

小泉 成功体験にできるか。失敗体験の上塗りになるか。心配もあります。特に日本にとって初めての軽減税率。慣れるまでには相当、時間がかかるでしょう。キャッシュレス決済でのポイント還元も、理解や支持が十分とは言えません。それでも、成功体験にしなくてはいけない。しっかりとした制度設計、わかりやすい説明責任。世の中の動きをみて、さらにどんな対応が必要かも、見極めなくてはいけません。

前向きな議論が乏しい消費増税

――それにしては、政府の案はあまりに複雑で、消費者目線で対策を考えたとは、とても思えません。

小泉 消費税を上げる目的、増税によって充実されるプラスの側面について、ほぼ語られることなく、とにかく景気への悪影響をいかにつぶすかの議論が真っ盛り。前向きな議論が生まれていない。介護職などは待遇が上がりますが、十分に伝わっていません。

――どういう議論が、必要でしょう。

小泉進次郎さん=2018年12月17日、東京・永田町拡大小泉進次郎さん=2018年12月17日、東京・永田町
小泉 平成元(1989)年に消費税を導入してから、今年秋に10%になるまで、平成の30年間かけてこれだけ苦労した税制なんですよ。今後どうするのかは、まさにポスト平成の時代に問われること。

 自分の中では、こう整理しています。昭和の時代は、第1ステージ。社会保障制度が安心の基盤を構築した、国民皆保険の時代。第2ステージの平成は、少子高齢化で人口構造が変わり、バブル経済も崩壊して経済情勢も変化しました。負担と給付をどうバランスさせるのか、消費税導入も含め、模索の時代でした。

 そして、次の第3ステージ、ポスト平成は、人生100年時代の基盤を構築する時代だと思う。いままでの発想のように、単純に給付を切るか、負担を増すかだけではない、より賢いアプローチが欠かせません。AI(人工知能)などの最新のテクノロジーも活用して、新たなツールをきちんと評価して、選択肢を見いだす。

 エビデンス(根拠)をもとに効果を見極められれば、理解と納得のある手の付け方が出てくるはずです。長く働くことが不利益にならない環境も整えることで、社会保障の支え手が増えていく。経済、財政、社会保障にポジティブな構造転換を促す力になります。

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筆者

小泉進次郎

小泉進次郎(こいずみ・しんじろう) 自民党衆院議員

1981年、神奈川県横須賀市生まれ。自民党が政権を失った2009年の衆院選で、神奈川11区から立候補して初当選。当選4回。復興政務官、党農林部会長、党筆頭副幹事長を経験。2018年10月から、党厚生労働部会長。選挙となれば、全国を遊説で駆けめぐる。超党派の議員で国会改革をめざす「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」や、落語文化の振興をめざす「落語を楽しみ、学ぶ国会議員の会(落語議員連盟)」にも名を連ねる。父は小泉純一郎元首相。