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受け身の安倍政権に活路はあるか? 野党は?

不透明極まりない2019年の政治。希望は多様化が進む社会の側にある

牧原出 東京大学先端科学技術研究センター教授(政治学・行政学)

伊勢神宮に参拝した後、会見する安倍首相=2019年1月4日、三重県伊勢市拡大伊勢神宮に参拝した後、会見する安倍首相=2019年1月4日、三重県伊勢市

イベント目白押しの2019年日本政治

 2019年の日本政治はイベントが目白押しである。4月の統一地方選挙、5月の新天皇の即位と改元、7月の参議院選挙、さらに10月の消費税率引き上げと、政治スケジュールは過密と言ってよい。他方、世界に目を転じると、米中の対立は高まる一方で「新冷戦」さえささやかれ、アメリカ経済の不透明感は増し、イギリスのEU離脱もあり、困難と混乱が予想される状況にある。

 まずは目前の課題をこなすことに精一杯にみえる安倍晋三政権に、海外から突発的な事態が降りかかったときにどうなるか? 不安をぬぐえない一年が始まろうとしている。

 このように何が起こるか予想がつかない状況ではあるが、それでも安倍政権の今年の方向を見渡そうとするとき、考える手がかりとなるのは、昨年2018年と比較して何が異なるかを確認することである。そこで本稿では、18年を基に不透明きわまりない19年を予測してみたい。


筆者

牧原出

牧原出(まきはら・いづる) 東京大学先端科学技術研究センター教授(政治学・行政学)

1967年生まれ。東京大学法学部卒。博士(学術)。東京大学法学部助手、東北大学法学部教授、同大学院法学研究科教授を経て2013年4月から現職。主な著書に『内閣政治と「大蔵省支配」』(中央公論新社)、『権力移行』(NHK出版)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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