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あなたが地方選挙に出れば政治が変わる

地方選挙に出ることのメリット・デメリットを考えたら見えてきたもの

米山隆一 前新潟県知事。弁護士・医学博士

自治体のあり方を左右できる 

 まず当然といえば当然ですが、議員はなんといっても、自分の住んでいる自治体の在り方を左右することが出来ます。そんなことを言うと「一議員では何もできない。」「当選を重ねないと何もできない。」といった反論が聞こえてきそうですが、それがそうでもないのです。

条例案を審議する東京都議会本会議=2018年6月27日、都議会拡大条例案を審議する東京都議会本会議=2018年6月27日、都議会
 もちろん、いきなり「○○市を日本一にする!」とか「○○町の人口を2倍にする!」とかは無理なのですが、「○○の実行方法はこの点がおかしい。改めるべきだ。」「○○はもう少し△△であるべきだ。」という意見は、たとえ一年生の議員であってもかなり通ります。

 新潟県知事として、地方行政の「場」に身を置いて痛感しましたが、政策立案、つまり新しく何かをするという方向については、大統領制の首長の権限は絶大で、正直議員個人が何か言っても、首長がその気にならなければ「暖簾(のれん)に腕押し」というところはあります(決して私がそうであったというのではありません、あくまで一般論です)。しかし、議員であれば、無所属でも議会やさまざまな委員会などで発言の機会がありますし、直接行政職員に説明を求めることもできます。そして、一般に(あくまで一般論です)行政職員は、そういった場で「ミス」と解されることを指摘されることを嫌います。

 その結果、現在の行政執行のあり方についての問題点を指摘すると、かなりの確率で受け止められ、それが満足のいくものであるかどうかはまた別として、なにがしかの対応がとられることになります。

 「一利を興すは一害を除くにしかず」(モンゴル帝国をつくったチンギス・ハーンのブレーン・耶律楚材の言葉)で、「○○市を日本一にする」といったプランを作るよりも、行政の窓口で不適切な扱いを受けている一人を救うことを提案する方が、その市にとって有用なことは多々あります。

 その意味で、地方議員の仕事というのは、私はとても有意義でやりがいがあると思います。

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筆者

米山隆一

米山隆一(よねやま・りゅういち) 前新潟県知事。弁護士・医学博士

1967年生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学系研究科単位取得退学 (2003年医学博士)。独立行政法人放射線医学総合研究所勤務 、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、 東京大学先端科学技術研究センター医療政策人材養成講座特任講師、最高裁判所司法修習生、医療法人社団太陽会理事長などを経て、2016年に新潟県知事選に当選。18年4月までつとめる。2012年から弁護士法人おおたか総合法律事務所代表弁護士。

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