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29時間で身につく「にわか韓国語講座」(22)

第6章 「日本語力」で上達する 4.「差し上げる」「召し上がる」丁寧語や謙譲語

市川速水 朝日新聞編集委員

命令形は

 今回の最後は命令形についてお話します。敬語と逆行するようですが、目上の人に「~してください」とやんわりいえば、命令であり丁寧であり、つながりがあるからです。

 まず、厳しい言い方。日本語で「~しろ」「するな」という時は、どんな時ですか? 私の場合、ほとんど使った記憶がありません。昔、子どもが小さかった時は「しなさい」とか「しないと」でしたし、親しい友人や同僚には「しろよ」でした。

 韓国語の場合も、子ども→友達→目上の人、と命令の形(丁寧な「してください」も含め)が何段階かありますが、少なくとも私の実感では「しろ」「しろよ」「しなさい」は同じ言い方です。それが「~ラ!라」です。「ろ」と「ラ」。覚えやすいですよね。

 それ以前に、さらに厳しいというか、くだけたような言い方では、恋人同士の喧嘩など特殊な場合に、どちらかが「가(カ)!」という時もあります。「出てけ!」ですね。動詞の語幹だけで言い放つのが一番きついです。

 次に、普通の「しろ」「せよ」「しなさい」です。「하다」の命令形は、全部「해라(ヘラ)」です。공부해라(勉強しろ)といった具合です。

 「~하다」という語尾ではない動詞にはいくつかの決まりがあります。最後の「ラ」は同じなのですが、「어라・아라・여라」のような末尾になります。法則といっても、実際使う動詞は限られていますし、多少間違っても通じますので、代表的な、例えば映画などでよく出てくるやつを少々。

・ちゃんと見ろ。잘 봐라.(チャル ポアラ)*잘 보아라.(チャル ポアラ)ともいいます。原形は보다(ポダ、見る)です。
・サッカーの観客の横断幕で「勝て」。이겨라(イギョラ)*原形は이기다
・たくさん食べろ(お食べ)。많이 먹어라.(マニ モゴラ) *原形は먹다
・笑え。웃어라.(ウソラ)*原形は웃다

 では、否定形はどうでしょう。「~するな」ですね。「~지 말다」の形を使って「말아라」となります。

・笑うな。 웃지 말아라.(ウッジ マララ)
・やめろ、やるな。하지 말아라. (ハジマララ)
*하지마(ハジマ)ともいいます。무리하지마(ムリハジマ)=無理するな

 このへんの「マララ」とか「ハジマ」は、流行歌や韓流ドラマの中にあふれていますね。

 目上の人や一般的な丁寧表現では、ご存じの「ハセヨ」となりますが、その中間あたりに 「~하다」が「~하렴(ハリョム)」に変わる言い方もあります。会話では聞いたことがありませんが、いただいたメールの文面で見たことがあります。

 では、また来週お目にかかります。おっと、「お目にかかる」も丁寧な言葉です。会うは「만나다(マヌナダ)」ですが、「お目にかかるは뵙다(ペプタ)」です。

 다음 주 다시 뵐게요(次週にまたお目にかかります)!


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筆者

市川速水

市川速水(いちかわ・はやみ) 朝日新聞編集委員

1960年生まれ。一橋大学法学部卒。東京社会部、香港返還(1997年)時の香港特派員。ソウル支局長時代は北朝鮮の核疑惑をめぐる6者協議を取材。中国総局長(北京)時代には習近平国家主席(当時副主席)と会見。2016年9月から現職。著書に「皇室報道」、対談集「朝日vs.産経 ソウル発」(いずれも朝日新聞社)など。

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