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統計不正を国会で糺す!公文書改竄を忘れるな!

官僚に過剰に忖度させる現政権の体質を引き続き厳しく追及していく

小川淳也 衆議院議員

「日雇い労働者」を調査対象から外したのは?

 さらに、勤労統計の矛盾の中身についても取り上げました。

 今回は「日雇い労働者」を調査対象から外した点についてです。全国に30万人とも60万人とも言われる日雇い労働者は、これまでは勤労統計の調査対象に含まれていたのです。

 しかし2018年1月の調査から突然定義が変わり、この調査対象から日雇い労働者が除外されることになりました。これにより調査にどのような「段差」が生まれるのか、それをどのように検証し説明するのか、統計委員会における議論の最大の争点でした。

 当時、厚生労働省の担当者だった石原統計室長は「あらゆる手段を尽くして検証する」、「説明できる状況を作ることに努力する」と答弁し、統計委員が示した懸念を振り切っています。

 であるならば、実際に定義が変わり2018年の賃金が異常に伸びた以上、改めて厚生労働省はその点の説明責任を果たさなければなりません。この点、根本厚生労働大臣も、安倍総理大臣も、必ずしも積極的と言えない答弁を繰り返しており、この矛盾から逃れようとしているように見えます。

 綺麗に飾られた数字ではなく、社会の厳しい現実の中で働く国民生活の実相に迫りたい、その気迫や熱意が伝わって来ないのです。

 同時に、あれだけ統計委員会で慎重意見があったにもかかわらず、その場しのぎで、後の検証を約束するようなやり方は、自ら吐いた言葉への責任感覚という意味で、政府の信頼を失墜させるものです。

 私が独自に試算したところ、この日雇い労働者を除いた影響は最大で前年比にして0.5%程度、金額にして1500円程度、平均賃金を押し上げた疑いがあります。逆に言えば、厚労省が公表した公式数値よりも、実際は相当賃金が低くなっている可能性があるのです。

 場合によっては 2018年の実質賃金は、現在発表されているプラス0.2%からマイナス0.3%へ、0.5%も下方修正しなければならない可能性だってあるのです。

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筆者

小川淳也

小川淳也(おがわ・じゅんや) 衆議院議員

1971年香川県高松市生まれ。衆議院議員5期目。立憲民主党・無所属フォーラム幹事長特別補佐。高松高校、東京大学法学部卒業。1994年自治省入省。沖縄県庁、自治体国際化協会ロンドン事務所、春日井市役所などを経て、2003年民主党より香川県第1区にて立候補するも惜敗。2005年初当選。2009年総務大臣政務官、2017年民進党役員室長。著書に『日本改革原案 2050年成熟国家への道』(光文社)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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