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岡留安則・元「噂の真相」編集長/2013年拡大岡留安則・元「噂の真相」編集長=2013年

1月29日(火) わき腹の痛みとれず。まいった。一番困るのは泳ぎに行けないことだ。ストレス解消の唯一の手段が断たれた上、なおかつ禁酒なので、こりゃあ地獄だわ。こういう日に限って頭がボーっとしているので、忘れ物が多い。携帯電話を自宅に忘れてきたことに気づいたのは電車の中だった。

 「報道特集」の定例会議。午後、早稲田大学の修士論文の口頭試問。一人はこの1年にわたってTA(ティーチングアシスタント)などでいろいろと手伝ってもらい付き合いの多かったM君。熊本県の満蒙開拓青少年義勇軍に関するルポルタージュ。もうひとりも講義の教え子のFさんで、憲法9条をめぐる社説比較分析。両方ともなかなかの力作で、こちらの方が刺激を受けるような内容だった。こういう人材に接すると、日本のメディア産業のなかで苦闘しながらもこのまま成長していって欲しいと心から願わずにはいられない。

 その後、赤坂に戻り、T弁護士やK議員らとミニ勉強会。集団的自衛権の解釈変更で、現政権がいかに違法なでっち上げを行っていたか。愕然とする資料。安倍首相のスピーチライターの質がどんどん低下していることについて。経産省出身のライターが特にひどいとのこと。

 CSの打ち合わせ。現代史と向き合うアメリカ映画について。『記者たち/フロントランナー/ヴァイス』。ゲストに町山智浩氏でどうか、と話し合う。

1月30日(水) 朝、早起きしてスポーツクラブのお風呂に入りに行ったら、顔見知りの人から「どうしてたんですか、顔を出していませんでしたね?」と言われる。

 今日も午後は早稲田の修士論文口頭試問。一人は「消えゆく町の復興」。過疎に苦しむ愛媛県野村町。そこを西日本豪雨が襲った。修士履修者のH君の祖母の故郷を僕自身も取材で入ったのでとても他人事とは思えない。もう一人Lさんは、中国の一人っ子政策の陰の部分「失独家庭」のドキュメンタリーを制作していた。今、日本の地上波で流れている泡のような過剰装飾のテレビ番組に比べれば、ほとんど飾りのない原石のようなこれらの作品に好感をもった。

 「毎日新聞」のコラム記事。先週末の大坂なおみフィーバーと、嵐活動休止宣言のインパクトに軽く触れる。体調回復せず、今夜のKさんの公演をお断りする。本当に残念だが。

 午後16時32分! 日経新聞が東京拘置所でカルロス・ゴーン日産前会長のインタビューをとったと速報を打ってきた! まいった。やられた。僕らの番組がオファーしていた形跡はない。ちゃんと自分でやっておくべきだった。後悔。

 何だか風邪をひいたか、鼻水が出てきた。後頭部が痛い。咳き込むと肋骨に響いて、これは拷問だ。「調査情報」の原稿を書き始める。状況論と「心の時代」をめぐって。頭が本当に痛い。こりゃあ風邪だなあ。まいった。弱り目にたたり目。どこかで必ず厄除けに行こう。

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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