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日韓関係の悪化は止められないのか?

日韓シンポジウムの女子高生の質問から考えた関係悪化の元凶と改善への提案

高橋 浩祐 国際ジャーナリスト

聴衆の胸を打った女子高生の質問

 2月9日、慶應義塾大学である催しがあった。東アジア研究所現代韓国研究センターが開所10周年を記念して開いた日韓の公開シンポジウムである。

 そこで高校2年の日本人女子生徒(17)が発した質問に、多くの出席者は胸を打たれた。政治や軍事などの「ハイポリティックス」における日韓関係の悪化が、どんな影響を子どもたちに与えているか。彼女の問いはそれを鮮明に示していたからだ。

 こちらにその女子高生の質問の音声ファイルがある。ぜひ生の声を聞いていただきたい。なお、音声を公開させていただくことは、この女子高生の許可を得ている。

 質問は以下の通り。

 ○×女子高校2年の○×と申します。
 とても緊張していて、うまく話せるかどうか分からないのですけれども、あの、今、すごく日本と韓国の関係が悪化しているというのを毎日ニュースとかで見てて、私自身、すごく韓国の文化も好きだし、私の友だちにも在日韓国人の子もいたりして、そういう日韓が悪化するニュースで(友だちが)肩身の狭い思いをしているのも見てて、私も心がつらかったりするんですけど、そういう私たちの世代はとても韓国の文化とかに興味がある子が多くて、今の政治を担っている世代は、やっぱり韓国に対して、う~ん、嫌な感情というか、そういう感情があって、韓国の今の政府の世代も、日本に対してあまり良い感情を持っていない世代というのを知って、今の私たちがもし政治を担う世代になったら、どのように変わっていくのかなというのを、どのように変わっていくのかなというか、どのように変わるのかなというのを、予想でもいいのでお聞きしたいなと思います。

 この質問に「大人」はどう答えたか?

 シンポジウムで「大人」の代表として回答した静岡県立大学の小針進教授は、50年間に800万人規模の青少年交流を行った戦後の独仏両国の取り組みを紹介しつつ、「日韓の青少年交流をさらに強化すべきだ」との未来志向の提言を示した。

 小針教授の提言に、会場にいた筆者は大いに得心した。大人たちは、日韓関係で子どもたちにつらい思いをさせるより、子どもたちの未来に向かって、信頼醸成のアクションプログラムを少しでもつくってあげる役目を担うべきではないか。そう思った。

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筆者

高橋 浩祐

高橋 浩祐(たかはし・こうすけ) 国際ジャーナリスト

英国の軍事専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」東京特派員。1993年3月慶応大学経済学部卒、2003年12月米国コロンビア大学大学院でジャーナリズム、国際関係公共政策の修士号取得。ハフィントンポスト日本版編集長や日経CNBCコメンテーターを歴任。朝日新聞社、ブルームバーグ・ニューズ、 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、ロイター通信で記者や編集者を務める。

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