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統計不正を国会で糺す!総理なら悪い数字を見て!

「良い数字はいいから悪い数字を持って来い」という総理ならこんな問題は起きなかった

小川淳也 衆議院議員

政府・日銀一体でGDP押し上げへ腐心

 さて、今日も統計問題の本質についてです。

 新たな参考人への質疑や、勤労統計を見直す過程が政治的に歪められたのではないか、との疑念については、長妻さんや大串さん始め、先行打者により質疑がおこなわれました。

 それを見極めた上で、私自身はかねて疑問を持っていた、GDP統計の本丸に少しでもにじり寄りたい、そんな思いで質疑に臨みました。

拡大zhaoliang70/shutterstock.com

 GDPのかさ上げが行われたのは2016年12月、何と一夜にして6%の名目成長を達成し、31兆円のGDPのかさ上げをやってのけたのです。

 この見直しの際、政府が金科玉条のように振りかざすのが、国際基準への適合についてです。

 しかし、よく調べると、実は国際基準に適応した項目は全部で29項目。その中で、GDPへの影響を試算できたものは、すべてが押し上げ要因でした。

 そして一次統計が不存在、など技術的な理由は別として、政策的判断で適用を見送ったのはわずかに1項目。2月4日の質疑で指摘した私学を事業法人に位置付けるという見直し項目でした。そして、この項目こそ、もし適用していれば、最大で0.4%、約2兆円のGDPを押し下げる効果があったのです。

 統計委員会の議事録を見ても、特に日本銀行の担当者から、この0.4%のGDP押し下げ効果は過小評価できない、看過できない、との厳しい指摘が相次いでおり、政府・日銀一体となった、GDP押し上げへの腐心が見て取れます。

 つまり、純粋な技術的判断や政策判断を超えて、正にGDPを上げるのか、下げるのか、この点に大きな関心が寄せられつつ議論が進んだのです。ここに着目しながら裁量的に、国際基準の取捨選択が行われたのです。

 そしてこの国際基準適合以外に、いわゆる「その他項目」で8兆円近いGDPのかさ上げが行われたことも、前回指摘した通りです。

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筆者

小川淳也

小川淳也(おがわ・じゅんや) 衆議院議員

1971年香川県高松市生まれ。衆議院議員5期目。立憲民主党・無所属フォーラム幹事長特別補佐。高松高校、東京大学法学部卒業。1994年自治省入省。沖縄県庁、自治体国際化協会ロンドン事務所、春日井市役所などを経て、2003年民主党より香川県第1区にて立候補するも惜敗。2005年初当選。2009年総務大臣政務官、2017年民進党役員室長。著書に『日本改革原案 2050年成熟国家への道』(光文社)

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