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ノーベル平和賞は、政治家でなく草の根の運動家に

安倍首相がトランプ大統領を推薦したのは誤ったメッセージを世界に発することになる

登 誠一郎 元内閣外政審議室長

拡大Thor Jorgen Udvang/shutterstock.com

 トランプ大統領は2月15日の記者会見で、北朝鮮問題についての実績を語る中で「安倍首相が自分をノーベル平和賞の候補として推薦する書簡をノーベル平和賞委員会に送った」旨を述べた。

 このニュースは日本及び米国を中心に、その真偽を疑う、あるいは真実とすればその妥当性を疑う声が沸き起こった。ワシントンポスト紙は、皮肉交じりに「本当に安倍首相が推薦したのか、それとも文大統領か?」と書いた。

 安倍首相自身は2月18日の衆議院予算委員会で「ノーベル賞委員会は、推薦者名や被推薦者名を50年間は明らかにしない。従って本件はノーコメントだが、事実ではないとは言っていない」とした上で「北朝鮮問題に関するトランプ大統領のリーダーシップを高く評価する」と答弁した。

 真実はどこにあるのであろうか?

 いくらトランプ大統領でも、推薦した人が安倍首相か文大統領かを取り違えることは考え難く、また安倍首相の国会答弁を見ても、自分が推薦状を送ったことをいささかも否定していないので、トランプ発言の内容はまず事実と見て間違いないと思う。

 安倍首相による推薦状発出の時期は明らかにされていないが、昨年6月の米朝首脳会談のしばらく後と推定されている。

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筆者

登 誠一郎

登 誠一郎(のぼる・せいいちろう) 元内閣外政審議室長

兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、外務省入省(1965)、駐米公使(1990)、ロサンジェルス総領事(1994)、外務省中近東アフリカ局長(1996)、内閣外政審議室長(1998)、ジュネーブ軍縮大使(2000)、OECD大使(2002)を歴任後、2005年に退官。以後、インバウンド分野にて活動。日本政府観光局理事を経て、現在、日本コングレス・コンベンション・ビューロー副会長、安保政策研究会理事。外交問題および観光分野に関して、朝日新聞「私の視点」、毎日新聞「発言」その他複数のメディアに掲載された論評多数。

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