メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

福島第一原発1、2号機の中央制御室=2019年2月15日拡大福島第一原発の中央制御室=撮影・朝日新聞社

2月26日(火) 朝から福島第一原発構内の取材。同僚の丸山ディレクターに加えて、Rディレクター、Oカメラマン、VEさんと一緒なので、本当に助かる。個別取材の場合は、先方の対応もとても丁寧だ。

 いつものように東電側の説明を受けながらのバス移動&取材地点での降車を基本とした取材だが、今回は収穫が格段にあった。特に3号機のオペレーションフロアが内部まで取材が許可され、さらには3、4号機のコントロールルーム(中央制御室)内部をみることができた。制御盤もほとんど当時のままで生々しい。かなり薄暗い。事故当時はもっと暗かったのだろう。ここに十数人が詰めて手探りの状態で作業にあたっていたとは、今でも恐怖を感じる。と同時に、職員らの職務に対する絶望的な努力のようなものを想像しないわけにはいかない。それらの人々は今、何を考えているのだろうか。健康状態は大丈夫なのだろうか。

 一方で、実際は制御不能に限りなく近い状況だったのだろうから、その際の事実をしっかりと後世の人々のために伝え残しておくべきだと思う。燃料デブリの調査はまだ緒についたばかりだ。この先の廃炉に至る長い歳月を思うと、今の政権の、原発政策の後戻りを認めない、つまり「反・脱原発主義」とでも言ってよい姿勢には今さらながら唖然とする。

 16時18分のJR特急に乗って東京へと戻る。そのまま明治大学の教室で開かれている岩下明裕教授による北方領土問題に関するレクチャーへ。頭の15分ほどが欠けたが、内容が濃い。帰りしなに以前お会いした出版社の編集者と一緒になり、久しぶりに神保町のYにて、しばし歓談。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。
Journalismの記事も読めるのは全ジャンルパックだけ!


筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

金平茂紀の記事

もっと見る