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山本太郎氏「れいわ新選組」の公約は実現する!?

衝撃公約の実現可能性を探ってみると、ひょっとすればの道が見えてきた

米山隆一 前新潟県知事。弁護士・医学博士

奨学金徳政令の実現にも方法あり!

 次に奨学金徳政令です。現在、奨学金の貸付残高は10兆円であり、これをいきなりゼロにするのはかなり厳しいと言えます。また、日本学生支援機構は、おおむね毎年1兆円の返済を受け、毎年1兆円の貸し出しを行っているのですが、貸付残高を徳政令でゼロにした場合、翌年から奨学金をもらいたい人はどうするのかという問題も生じます。

 「ほら、無理じゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、しかし、ここでも方法はあります。再び4.65%成長による初年度の税収増5兆円に頼るのです。

gui jun peng/shutterstock.com拡大gui jun peng/shutterstock.com
 まず若者の教育機会を確保し、経済的苦境を助ける奨学金徳政令を最優先の課題と位置づけ、4.65%成長による初年度の税収増5兆円のうち1兆円を、毎年の奨学金貸し付け原資にあてます。そのうえで、奨学金の残債をすべて半額にし(奨学金半額徳政令)、また新たに借りた人も借りた額の半額を返せばいいことにします。これによって、毎年5000億円の返済がありますので、20年間で奨学金貸付残高はゼロになり、20年後からははれて奨学金全額を返済不要にすることが可能になります。

 「いや、それは半額であって、全額じゃないじゃないか」となりますが、ここでも先ほどの「実質」計算が使えます。現在一人当たりの奨学金返済額は平均320万円で、平均返済年限は18年、1年におおよそ18万円返済しています。まずこの返済が半額免除によって年9万円になります。さらに5%の賃金上昇によって年収200万円の人の賃金は年間約10万円あがるので、半額免除と合わせてほぼ奨学金返済がゼロとなるわけです。

 この「賃金上昇によってチャラ」の計算は消費税の時にも使い、ちょっとずるいのを承知でいうと、奨学金負担のある年収200万円の人で、1年の賃上げで奨学金半額分、その後の2年の賃上げで消費税10%分、合計3年で奨学金返済と消費税10%がチャラになる計算となります。

 あくまで奨学金全額徳政令にこだわってもいいのですが、そうすると奨学金だけでなく、さまざまな分野で徳政令を期待する政治的圧力が高まってしまいますし、必要のない家庭まで、あの手この手で奨学金を受けようとして、貸付残高が際限なく膨らんでしまいます。そういったモラルハザードを生まないために、公約は「奨学金半額徳政令。後の半額は働いた分の賃上げで返す」と変更するのがいいと思います。

公務員の増やし方

 現在、日本の国家公務員は約60万人、平均人件費は678万円。結構な高給取りで、総人件費は5兆円になります。この人員を増やし、かつ給与水準をさらに上げるのは、財政への負担が大きいので難しいのですが、ここでも策があります。

 公務員の人件費は据え置いたままで、

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筆者

米山隆一

米山隆一(よねやま・りゅういち) 前新潟県知事。弁護士・医学博士

1967年生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学系研究科単位取得退学 (2003年医学博士)。独立行政法人放射線医学総合研究所勤務 、ハーバード大学附属マサチューセッツ総合病院研究員、 東京大学先端科学技術研究センター医療政策人材養成講座特任講師、最高裁判所司法修習生、医療法人社団太陽会理事長などを経て、2016年に新潟県知事選に当選。18年4月までつとめる。2012年から弁護士法人おおたか総合法律事務所代表弁護士。

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