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大昔と今とで検察は決定的に変わった

4月3日(水) 某案件。本当によく頑張っていると思う。長期調査案件。もの別れだけは避けなければならない。SGさんのためにも。本当にまいった。「調査情報」の原稿を書く。アナーキズムについて。神保町の古書店「りぶる・りべろ」で金子文子の関係図書を入手する。黒色戦線社の本が埴谷雄高の跋文もついていて非常に参考になる。瀬戸内晴美(寂聴)の金子文子伝、その他を購入する。この本屋さんはとても個性的で、アナーキズム関係の書籍が割とたくさんある。壁には司修のエッチング作品もなにげなく売られていて面白い。

 ゴーン日産前会長関係で各所に取材。今夜かあしたにも何か動きがあるとの感触を得た。これは大変な騒ぎになるかもしれぬ。ゴーン前会長は記者会見を11日に開くと言っている。ゴーン・サイドのこうした動きを検察は座視していないだろう。直感的に言えば、つぶしにかかってくるだろう。弘中惇一郎弁護士事務所のまわりにはたくさんの報道陣。その後、中目黒のまえだや。

4月4日(木) 早朝にカルロス・ゴーン前会長が再逮捕された。午前5時50分にゴーン夫妻のいるアパートに特捜部の捜査官らが踏み込んで行ったという。フランスのメディアの知人から詳しい情報が入ってきた。20人くらいの捜査員が今もガサを続行中だという。夫人が外部と連絡できない状態になっているようだとも。キャロル夫人の友人が駆けつけて中に入ろうとしたら、「立ち入ることはできない」と追い返されたという。きのうの夜にもっといろいろとやっておくべきことがあったか。後悔先に立たず。いろいろな意味で。

 冷徹に考えれば、検察というところはとことんやる。彼らは、国際感覚とか「人質司法」批判なんかに聞く耳を持たない。裁判所の方はさすがに少しは気にかけている。同じように大方のメディアの検察担当記者も「人質司法」批判を気にかけている記者などいないと思ってよいのではないか。こういうことが言えるのは、僕自身が検察担当記者を3年経験したことがあるからだ。ロッキード事件裁判が続いていた大昔のことだが。その頃の検事で存命の方々は、堀田力さんや村田恒さん、高野利雄さんくらいかなあ。検察担当も切った張ったの世界だからネタをとるのに必死になっていたものだ。

 でも、当時と今とでは何か決定的に変わったように思う。検察は ・・・ログインして読む
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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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