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4月9日(火) 午前中、局で「報道特集」の定例会議。15時から日本外国特派員協会で、弘中惇一郎弁護士の記者会見。ゴーン日産前会長のビデオメッセージを公開するという。再逮捕の前日までに撮影されたという8分あまりのものだ。今回も参加することにする。会場にはたくさんの内外報道陣が詰めかけていた。

弘中惇一郎弁護士(右から3人目)らの記者会見ではカルロス・ゴーン拡大弘中惇一郎弁護士(中央)の記者会見
 ゴーン前会長は「自分は無罪だ。これは陰謀だ」とカメラに正対して陳述していた。弁護団の判断で元々のビデオにあった「陰謀の首謀者」の実名についてはカットされていた。尋常ではない捜査の展開に弁護団もピリピリしている。キャロル夫人が再来日する意向だとも。裁判所での参考人としての訊問に応じる意向だという。

 4月4日の再逮捕時の家宅捜索では、キャロル夫人のパソコン、携帯電話のほか、アパートに保釈条件のひとつとして設置された固定ビデオカメラ装置まで押収されたという。検察が保釈中のゴーン前会長サイドの動向に強い関心を持っていたことをうかがわせる。弘中弁護士は「弁護権の妨害」とも強調していたが、特捜部はとことんヤル気だろう。駐日フランス大使は人権問題に理解のある人物だと聞く。キャロル夫人が急遽帰国した際に、空港まで行き、見送ったという情報を得ていたので、そのことを質問したが、真意が伝わったかどうか。自国民保護の原則に従って、仮に大使がそのような行動をとったとしても、何ら不思議ではない、と僕は個人的には考えているのだが。

 学士会館で「調査情報」や「クレスコ」の最終校正。夕刻から神保町で打ち合わせ。その場で、NHKの専務理事に、あの板野裕爾NHKエンタープライズ社長が返り咲いたことを知る。板野氏と言えば、官邸との強いパイプがあり、旧『クローズアップ現代』の国谷裕子キャスターの降板を決めたとされる人物でもある。その後、局に戻り、雑件処理。この処理にやたらと時間がかかった。

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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