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鳩山由紀夫氏が語る北朝鮮・韓国・ロシアと日本 

北朝鮮とは拉致問題の解決より国交正常化を優先すべき。日本外交は独自性をもって

高橋 浩祐 国際ジャーナリスト

前提条件なしの首脳会談で新展開は可能だが……

拡大Aritra Deb/shutterstock.com
――拉致問題への固執は、拉致問題でキャリアを築いてきた安倍首相のジレンマというか、宿命なのでしょうか。

鳩山 宿命になっていると思います。安倍総理は今、前提条件なしに金正恩委員長と会談したいと述べていますが、それが「日朝の国交正常化を先にやろう。そのために無条件で話し合いをしたい」というような意味であれば、新しい展開が可能かなと思います。

――安倍首相は昨年まで、北朝鮮に対して圧力一辺倒の強硬姿勢を取っていました。その姿勢が変わったということに関しては、どう思いますか。

鳩山 変わったのなら、なぜ変わったのか事情を説明していただきたい。もともと私は、あらゆる問題や紛争の解決は、対話しかありえないと思っています。安倍総理は拉致問題の解決がうまくいかなかったので、「対話の時代が終わった」「対話のための対話は意味ない」とおっしゃった。それは正しくなかったのですが、安倍総理はそこに気づいた。南北首脳会談が何度も開かれ、米朝首脳会談も二度も開かれる状況になり、対話の環境が生まれてきたために、最初に言ったことを修正されたのだと思います。ただ、なぜ修正されたのか、国民にしっかり説明する必要があると思います。

――国民にも、なしくずし的に安倍首相の方針が変わっている印象があると思います。

鳩山 メディアがその点をあまり追及しないのは、不思議だなと思います。

日朝問題は解決できるか

――拉致問題はどうすれば解決できるでしょうか。

鳩山 横田めぐみさんが生きておられて、無事に日本に帰ってこられることになれば、それが大きな象徴になって、日朝の国交正常化もぐっと進むのではないかと思います。ただ、この問題がもっとも難しい。だからこそ、日朝国交正常化の方が先でなければ、拉致問題は解決できない、という論理をもっと前面に出された方がいいと思います。

――北朝鮮は常に、朝鮮半島統治に対する賠償など過去の清算が先だと主張してきました。それに関連し、日本政府が国交正常化後の経済協力として、日本円換算で1兆円超となる「100億ドル」規模の拠出を検討しているとの日経新聞の報道もありましたが。

鳩山 お金も当然、必要になると思います。日本と韓国の間でもそれで解決したわけです。北朝鮮からも金銭的な要求が出てくると思いますし、それで解決するということはあるのではないでしょうか。

――外国の記者は100億ドルという額に大変驚いていました。

鳩山 それぐらいは当然出てくるのではないでしょうか。それで本当に解決すれば、大きなことだと思います。

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筆者

高橋 浩祐

高橋 浩祐(たかはし・こうすけ) 国際ジャーナリスト

英国の軍事専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」東京特派員。1993年3月慶応大学経済学部卒、2003年12月米国コロンビア大学大学院でジャーナリズム、国際関係公共政策の修士号取得。ハフィントンポスト日本版編集長や日経CNBCコメンテーターを歴任。朝日新聞社、ブルームバーグ・ニューズ、 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、ロイター通信で記者や編集者を務める。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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