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小泉進次郎氏が語る令和時代の社会保障・後編

元厚生労働相代の田村憲久さんとの対話で考えた、人は何歳まで働くのか

小泉進次郎 自民党衆院議員

ハレーションがないとメッセージにならない

拡大小泉進次郎さん
――年齢で、高齢者をひとくくりにしない。その通りだと思いますが、「できるだけ長く働く」ことを強いているとも、受け取られませんか。

小泉 すごく難しいことですが、ハレーションのおきないメッセージは、メッセージにならない。社会を変えるときには、1回摩擦がないと動かないところもあります。「もっと働けって言われているの?」という違和感があるから、「どういうねらいか、聞いてみよう」と前かがみになれる。そこから初めて、年金は受け取る年齢を60歳から70歳の間で選ぶことができる制度がもともとあり、でもいまは70歳以降にすることはできないことをまず、知ってもらう。

 そして、仮にもっと長く働きたい人がいた場合に、70歳以降も選択できる社会へと、その人たちにプラスになる環境を整えていく考え方だと、ようやく聞いてもらえるかどうか。しかし、「えっ」と立ち止まったら進まない改革も、同時にあります。社会保障の世界のメッセージングの、難しいところですよね。

田村 「えっ」となると、次の選挙で手痛いしっぺ返しもありますから。選挙を恐れて厳しいことを言わないというわけではありませんが、政権を失えば改革は逆行して遅くなる。そのバランスは考えて、政治はメッセージを出していかなければいけない、と思います。

無理やり働かせるわけのではない

拡大田村憲久さん
――国民は、そのねらいをきちんと理解できていますか。

田村 まだ野心的でハードル高いところがいっぱいある。どうやって国民の皆さんの理解を得るのか。働く人が損をしないというと、「いつまでも働け」と勘違いされますが、メッセージが違います。もちろん働きたい方が前提で、働きやすい環境をつくることで、いままで働きたくない、働けないと思っていた人が「働いてみよう」と思っていただける。人口がどんどん減り、生産年齢人口も縮小するなかにおいて、高齢者……高齢者という言い方はしたくないですね。何世代という?

小泉 うーん、何世代ですかね。人生100年世代?何がいいかな。

田村 そういう人生100年世代の人たちが、自ら働いてみようとなる社会を、政治はつくらなくてはいけない。無理やり働かせるのではないし、そうなっては不幸な社会になってしまう。

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筆者

小泉進次郎

小泉進次郎(こいずみ・しんじろう) 自民党衆院議員

1981年生まれ。2009年、衆議院議員に初当選。復興政務官、党農林部会長などを歴任。超党派の議員で国会改革をめざす「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」では、ぺーパレス化など国会改革の必要性を訴えてきた。当選4回(神奈川11区)。父は小泉純一郎元首相。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです