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6月11日(火) 午前中「報道特集」の定例会議。10分遅れて会議に出たら、冒頭で人事異動の発表があったようだった。驚いた。今は、内示があった翌日の段階で発表してしまうんだ。それぞれ短い挨拶があったようだが残念ながら聞けなかった。聞きたかった。

 「Journalism」用の原稿。結局、川崎市の殺傷事件等、時代を映し出す出来事の取材の作法をめぐって書く。さらに「週刊現代」のコラム原稿。年金以外の2000万円貯蓄をめぐって。参議院選挙の投票日がどうやら7月21日の線で決まりそうだ。2日前の日曜日に放送された「NHKスペシャル」の天安門事件が評判になっているようだ。みなきゃ。今、香港で起きていることは歴史のうねりを映し出している。目が離せない。

6月12日(水) 朝、早起きしてプールへ行き、がっつりと泳ぐ。ストレス解消のため。企業という組織で、人のポジションが動くと落ち着かなくなるのは常だ。これまでも散々みてきたし、自分もその渦中に晒されたこともある。何人かの人と話をする。

国会パブリックビューイング活動を立ち上げた上西充子さん拡大国会パブリックビューイング活動を立ち上げた上西充子・法政大学教授
 午後、日比谷図書文化館のホールで、日隅一雄・情報流通促進賞の授賞式に向かう。この賞は選定のセンスがとても良くて、受賞者の話を聞くと、本当に自分もちゃんとしなきゃだめだぞと励まされる気になる。今回で7回目。大賞には、ノンフィクション『サカナとヤクザ』を執筆した鈴木智彦氏が選ばれていた。また、奨励賞には、福島県伊達市の個人線量計問題を追及し続けた伊達市民の島明美さん、国会パブリックビューイング活動を立ち上げた上西充子さんが選ばれていた。さらに特別賞は、「辺野古」県民投票実現の諸活動で、元山仁士郎さんが代表して表彰状を受け取っていた。

 いわゆる「ごはん論法」や「論点外し」の実態を、街頭ビューイングを仕掛けることで可視化した上西さんはすごいと思う。福島県民の被ばくの実態を過小評価した「宮崎・早野論文」に、市民のデータが無断で提供されていて、本人が開示請求すると出さない。一体、情報は誰のものなのか。島さんの話を聞いていて、怒りが沸く。会場の聴衆の数がちょっと少ないのが気にかかった。こんなに素晴らしい賞なのに。そう言えば、日本記者クラブ賞を受賞した日経の人が安倍首相と飯を食っていたな。

 たまたま新生『news23』を見たら、香港で起きていることをきちんと取材していた。来日中の学生運動のリーダーのひとりアグネス・チョウ(周庭)さんがスタジオに生出演し、学生・市民らの抗議行動を、からだをはって現場取材していた。これが実にきちんとしていて感心させられた。何かが確実に変わってきつつあるのではないか。

日本記者クラブで10日、会見する周庭さん20190610拡大日本記者クラブで会見した香港の周庭さん=2019年6月10日

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筆者

金平茂紀

金平茂紀(かねひら・しげのり) TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

TBS報道局記者・キャスター・ディレクター。1953年、北海道生まれ。東京大学文学部卒。1977年、TBSに入社、報道局社会部記者を経て、モスクワ支局長、「筑紫哲也NEWS23」担当デスク、ワシントン支局長、報道局長、アメリカ総局長、コロンビア大学客員研究員などを経て、2010年より「報道特集」キャスター。2004年、ボーン・上田記念国際記者賞受賞。著書に『沖縄ワジワジー通信』(七つ森書館)、『ロシアより愛を込めて――モスクワ特派員滞在日誌 1991-1994』(筑摩書房)、『二十三時的――NEWS23 diary 2000-2002』(スイッチ・パブリッシング)など。共著に『テレビはなぜおかしくなったのか<原発・慰安婦・生活保護・尖閣問題〉報道をめぐって>』(高文研)、『内心、「日本は戦争をしたらいい」と思っているあなたへ』(角川書店)など多数。

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