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安倍政権、相手にせず!枝野幸男が目ざす政治とは

未知の変化が起きる時代を切り拓く政治を。「#令和デモクラシー」に込めた思い。

枝野幸男 立憲民主党代表

税のあり方を再考するべき時

――消費税についてお聞きします。立憲民主党は「消費税10%への引き上げを凍結」ということですが、社会保障の持続可能性を考えたとき、それでいいのでしょうか。

拡大枝野幸男さん=2019年6月28日、議員会館
枝野 野田佳彦政権で、民主、自民、公明の3党が2012年に「税と社会保障の一体改革」で合意したとき、私は与党の一員で、あの時の判断については責任があります。判断を間違ったというべきか、その後の政治状況の見通しを間違ったというべきか、いずれにせよ社会保障の財源として使うということについていろいろ説明はしても、納税者が信用しない状況になっているのは明らかだと思います。

 直間比率のアンバランスがその後、ますます加速したのも事実です。企業が収益を上げても法人所得税がほとんど払われていない、金融所得課税が低すぎるといった問題が、顕在化しました。

 あと、5%に上げる(1997年)ところまでは、駆け込み需要とその後の落ち込みをならしてトータルでみると、消費税は必ずしも消費にマイナスの影響を与えていなかった。平成の真ん中ぐらいまではそうでした。ところが、8%に上げたとき(2014年)は、経済構造の変化もあって、明らかに持続的に消費を冷え込ませた。

 僕は2012年までは「消費税増税やむなし論」でしたが、この6年で、当面は無理、他の財源でやっていくしかないと、確信を持ちました。税のあり方を考え直さないといけない。僕は直間比率の逆見直しという言葉を使っていますが、これも大きな意味でパラダイムシフトです。企業に収益が貯まって世の中に流れない。経済合理性からすると、意味なく給料をあげるわけにはいかないとすれば、国が税金としてお預かりし、分配して消費を喚起することで、経済の底上げを図るしかない。それも政治の役割です。

――憲法はいかがですか。安倍首相は「憲法の議論すらしない政党を選ぶのか、議論を進める政党を選ぶのかを決めていただく選挙」と言っていますが。

枝野 野党の悪口を言っているだけです。しかも、事実に基づいていない。憲法審査会でわれわれは採決には反対したが、議論には反対していない。国民投票法を変えるなら、テレビ広告規制の議論をしましょうと言ったのに対し、議論なしに採決しようとしたのは自民党です。自民党のほうが議論をしない政党。安倍さんの発言は事実に反するレッテル貼りです。

 立憲民主党としては、解散権の制約や知る権利となど、立憲主義に基づく憲法論議は進めるという立場ですが、まずは国民投票法の決着を付けないと先に進みません。

政権を取る気がないという批判は筋違い

拡大枝野幸男さん=2019年6月28日、議員会館
――立憲民主党にとっては、結党直後の2017年衆院選に次いで2度目の国政選挙を迎えますが、衆院選のときの勢いが今はないという声は強い。支持率も下がっています。

枝野 結党時の勢いが何年も続いたらおかしいと思います。そもそも野党の支持は常に選挙直後がマックスで、次の選挙に向けてなだらかに落ちていく、その点ではまったく順調。思っていたよりもいいぐらいです。選挙ブーストがどれぐらいあるかで変わってきますが、いずれにせよここからの勝負です。

――今の世論の空気をどう見ていますか。投票率は上がるでしょうか。

枝野 繰り返しますが、投票先が決まっている両サイド以外は、行き場がなくて困っている状態がずっと続いています。また、自民支持層には自民党はいいけど安倍さんは嫌いという比率が増えていて、投票に行かない人もあると思っています。全体の投票率うんぬんよりも、投票先に迷っている層に、どう働きかけるかだと思っています。そこで重要なのは、先に述べたポジティブなメッセージです。

――世の中には立憲民主党は政権をとるつもりがあるのかという声が結構ありますが。

枝野 どうしてそう言われるのか、意味が分からない。根拠があって言っているのか、イメージだけでなのか。

 ただ、あえて言うと、僕は単に政権をとることを目的にしているのではない。政権をとって期待に応える結果をだすということまで考えてやっています。政権奪取だけを目的にして期待に応えられなかった2009年政権交代の二の舞いはしない。もしかしたら、そういうところが、「がめつさ」がないと言われるゆえんかもしれないけれど、無理を重ねて政権をとっても1年で壊れたら、今度こそ民主主義が立ち直れなくなる。

 われわれが政権をとったら、少なくとも5年くらいはもたせます。そのことも視野に入れて今、何ができるかを考えて行動しています。

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筆者

枝野幸男

枝野幸男(えだの・ゆきお) 立憲民主党代表

1964年、栃木県宇都宮市生まれ。東北大学卒。弁護士を経て、1993年日本新党の公募に合格、同年の衆院選に立候補して初当選。新党さきがけ、民主党、民進党を経て、2017年、立憲民主党を結党し代表に。民主党政権では、内閣官房長官(菅直人内閣)、経産相(野田佳彦内閣)などを歴任。埼玉5区。当選9回。

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